しいたげられたしいたけ

空気を読まない。他人に空気を読むことを要求しない

陳舜臣『中国の歴史〈6〉』(講談社文庫)

中国の歴史(六) (講談社文庫)

中国の歴史(六) (講談社文庫)

結局どうも読んだ気になっていただけで、実際に目を通していたのは前半の明朝中期〜末期の部分までだったらしい。
改めて後半の明・清王朝交代と康煕・乾隆の清朝黄金期のくだりに目を通す。明朝を倒した農民軍の指導者・李自成と、明朝最精鋭軍を率いる呉三桂、そして清の摂政王ドルゴンの三つ巴の争いは、文句なしに面白い!誰か三国志のような歴史ドラマに仕立ててくれないものか。
「反清復明」の旗を掲げて戦った国姓爺・鄭成功の名はさすがに知っていたが、彼の父親の鄭芝竜がもともと反乱軍(と言うより海賊?)の指導者で官位を与えられ明に帰順した人物であったということは知らなかった。以前に近代中国史で重要な役割を果たす「軍閥」に相当する存在が日本には見当たらないと書いたが、このような「反乱軍に官位を与えて帰順させる」という行為も、日本史では例を思いつかない。中国史では、例えば唐末の黄巣の乱の幹部の一人で後に唐王朝を滅ぼす朱全忠とか、あるいはフィクションだが『水滸伝』の宋江といった名前が即座に思い浮かぶのだが。