しいたげられたしいたけ

人権を守るには人権を守るしかない。人権以外の何かを守ることにより人権を守ろうとする試みは歴史的に全て失敗した

河合太介, 高橋克徳, 永田稔,渡辺幹 『不機嫌な職場~なぜ社員同士で協力できないのか』(講談社現代新書)

不機嫌な職場~なぜ社員同士で協力できないのか (講談社現代新書)

不機嫌な職場~なぜ社員同士で協力できないのか (講談社現代新書)

本書「はじめに」(p3〜4)より。

■「皆のために」と一所懸命頑張ったのに、反応が薄い
■熱意を込めて書いた提案メールに、レスポンスがない。あるいは冷ややかな反応ばかり返ってくる
■何回頼んでも、誰もきちんと対応をしてくれない
■そのくせ、一方的な指示を出してきて、こちらが対応をしていないと、キレる
■ランチタイムは社員同士ばかりがつるんで、派遣社員やパート社員は蚊帳の外だ
■イライラした空気が職場に蔓延し、会話がない
■困っていても、「手伝おうか」の一言がない
■「おはよう」等の挨拶もなく、皆淡々と仕事をはじめる

あるある(^^;
著者らは、こうした職場の雰囲気の変化を、日本企業が「効率化」と「成果主義」を急いだ副作用と分析する(第二章)。
そして第四章で、グーグル、サイバーエージェントなど、協力し合う体制を作ろうと具体的な試みをおこなっている企業を紹介する。
問題を提示し、原因を分析し、具体的な提言をおこなう著者らの姿勢には共感を覚える。しかし…その具体的な提言というのは、組織のトップや幹部にして初めて実践が可能な内容が多く、つまりトップダウン的な性格のもので、普通の従業員・ヒラのサラリーマン・派遣社員やパート社員の立場から見れば、仮に現在の職場にどんなに不満を抱えていたとしても、自ら実践できる性質のものではないところが、どうにも気になる。
私は意識的には従業員のようだ。自営業とは言っても、まだ一人か二人のアルバイトをお願いするのが精一杯で、とても組織のトップとは言いがたい。
もちろん、今からでも実践したい提言はある。
例えばp154以降、著者らのクライアントで、チームワークがとてもよい投資顧問会社があるそうだが、そこでは仕事の余裕があるときに、自分の仕事をマニュアルにまとめるという習慣があるという。これはさっそく真似しよう。
また、本書の最後の方では、「認知」の重要性が繰り返し強調されている。つまり感謝を言葉に出すこと、「あなたはすごい!」を言葉に出すこと、それが組織の力に直結することが、繰り返し説かれる。
お客さんに対しても、アルバイトを頼んでいる同業者さんに対しても、「ありがとう」「すごいですね」「あなたのおかげです」は、これまでも言葉にしてきたつもりだが、もう一度自分自身をチェックし、明日からも決して忘れることのないようにしよう。