しいたげられたしいたけ

空気を読まない。他人に空気を読むことを要求しない

秋の休日の美術展めぐり

祝日ということで副業のほうは休み、本業のほうのお客さんもさりげなく別の日に予約を誘導して、休日にしてしまった。
で、一宮市三岸節子記念美術館というところでやっていた「生誕百年記念 桜井浜江展」というのと、岐阜県美術館「いのちのかたち 熊谷守一展」というのを見てきた。
美術というものが、たいしてわかるわけではない。電車やバスに乗って、訪れたことのない美術館を訪ねてまわるのが好きなのだ。とりわけ今日のように天気の良い日は、遠足みたいじゃないですか(^^)
今回訪れた二件は、名鉄本線やJR東海道本線の沿線なので、自宅からすげー近いつか便利なのだ。どちらもバスの接続も良かったし。ただし岐阜県美術館のほうは、帰りはJR西岐阜駅まで歩いたのだが、たいした距離ではなかった。
実は申し訳ないことに、桜井浜江という人も、三岸節子という人も、事前に名前を知らなかった。桜井さんはフォービスムという派の人らしい。フォービスムの何たるかは、私にはわからない。それでも一枚の絵の前で、ぴたりと足が止まることがある。今回は「海岸」と題する絵に、視線がくぎづけになった。濃厚な色彩で描かれた岩場らしいごつごつした海岸は、横から眺めたところなのかも崖の上から眺めたところなのかもわからない。しかし薄い青からマリンブルーへのグラデーションは、まぎれもなく澄んだ海の色である。そして油絵の具の〝けば〟に反射する照明の白い光が、まさに波頭の白さそのものなのだが、これは偶然なのか、計算なのか?
常設展の三岸節子さんの作品では、「細い運河」と題する絵が特に好きです。石造りの建物の陰の、暗い水面に映る、細くて明るい空。
熊谷守一氏は岐阜県出身ということもあってか周りにファンがけっこういて、展示会を見るのも今回が初めてじゃない(三岸さんも愛知県出身だからこそ地元に記念美術館があるのだけど、なぜか存じ上げなかった。すいません)。金の背景にシンプルな線と色彩で描かれる生き物のモチーフが特徴的。「牛」と題する連作なんか、来年の年賀状にぴったりじゃないかと失礼なことを考えたりする。
岐阜県美術館の常設展は、どうも金にあかせてポリシーもなく買い集めたんじゃないのかという印象で、あまり感心しなかった。ルノワールの「泉」と岸田劉生の「自画像」とミロの「人と月」が同じ展示室に並んでいるなんて、素人目にも「いいんですかそれ?」って気がする。
おお、ルドンの「目は奇妙な気球のように無限に向かう」まで所蔵していたのか!?リトグラフだそうだから、世界に何枚もあるのだろうけど。
http://pya.cc/pyaimg/pimg.php?imgid=45778 の(e)です。「バックベアード」と言ったほうが通りが早いかな?