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ジョン・ダービーシャー、(訳)松浦俊輔『代数に惹かれた数学者たち』(日経BP社)

代数に惹かれた数学者たち

代数に惹かれた数学者たち

天才ガロアの発想力 ?対称性と群が明かす方程式の秘密? (tanQブックス)』の巻末の参考文献に本書が挙げられていた。古代から現代に至る代数学の発展を俯瞰した本。
前回のエントリーで「位数4(=要素数4)の有限群は2種類ある(2種類しかない)」旨を書いたが、本書P253には、位数1から15までの群の数の表が掲げられている。
n 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15
群の数 1 1 1 2 1 2 1 5 2 2 1 5 1 2 1
一見「だから何?」という感じだが、この表で位数5の群の数が1であることと5次方程式の解の公式が存在しないことには密接な関係があると言われると、我々の住む宇宙の特性はこれほど抽象的なレベルから規定されているのかと、不思議な感慨にとらわれる。
つか天才たちが探究心をかきたてられる心理が、想像できるような気がする。
本書後半では、リー群のリーであるとか、グロタンディークであるとか、近年の話題が次々と出てくる。圏論であるとか関手であるとかいった用語は、恥ずかしながら本書で見るまで名前も知らなかったぞ。フェルマーの最終定理の名前を見かけると「ああ、あれか」とすら思えてしまう。いや私なんぞの手が届くものではないことは、わかっているつもりなんだけどね。
しかし身の丈に合わせてでも、数学とは少しずつ付き合っていきたいという意思はあるのだが、その付き合い方がよくわからない。専門書をちょっとずつでも眺めていくしかないのかな。まあじたばたしてみよう。
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