🍉しいたげられたしいたけ

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非正規労働者の雇い止め裁判の、傍聴という名の支援に行く

9月のエントリー http://watto.hatenablog.com/entry/2014/09/08/235143 に書いた裁判の判決が出るというメールをもらったので、傍聴に行った。

開廷すると、まず書記官(というんだっけ)が入ってきて、しばらくして裁判官が一人入ってきて、
「主文、原告の請求を棄却する。訴訟費用は原告の負担とする」
とだけ読み上げて、おしまいだった。判決理由は書類で配布されるらしい。
原告席には原告と弁護士が着席していたが、被告席は空席だった。

裁判所の近くの会館で会議室を借りて、報告会があった。支援者20名弱が出席した。
原告の支援に対するお礼の挨拶があった。敗訴は、覚悟はしていたがやはりショックだったとのこと。
あと被告席が空席だったことは、実は被告側の弁護士が傍聴席にはいたそうだが、やはり舐めたマネなのだそうだ。

非正規雇用の雇い止めは何件も裁判になっているが、特にこの一〜二年は片っ端から労働者側の敗訴なのだそうだ。
裁判所は「労働者性の認定」ということはやってくれるそうだ。「労働者性」というのは大ざっぱにいえば、商品を買うとか業者に業務を委託するとかとは違って、労働者を雇用することは労働者の生活に対する責任が伴うので「気に入らないから買うのをやめた」「なんとなくよそで買う」というのは通用しない、ということらしい。
しかし、雇用者側が「内部で雇用のルールを定めていて、それに則って解雇した」と主張すれば、裁判所はそれを認めてしまうとのこと。
その雇用のルールとやらが、裁判のためにでっち上げた実体のないもので、同僚の労働者に尋ねても運用の実態がないことを主張しても、ダメなんだそうだ。

つまり現代の日本では、非正規労働者は限りなく無権利に近い状態に置かれているというのが実情らしい。
非正規労働者がもっと幅広く団結して声を上げるなどしていれば事情は違ってくるかも知れないが、中部地方近辺では20名前後の支援者を集めるのがせいいっぱいで、それも9月のエントリーにも書いた通り内実を見ると、それぞれ自身の裁判を抱えている当事者が互助会的に互いの裁判を支援しているケースが多いのだ。

なんだか今回は希望が持てなくて暗いトーンばかりのエントリーになってしまい、すみません。
※ はてなブログには下記新規エントリーを公開しました。
『さいてっく赤岡くん4冗談セロテープ(その4:完結)』
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