しいたげられたしいたけ

弊ブログでいう「知的」云々は「体を動かさない」程の意味で「知能の優劣」のような含意は一切ない

個人特許を書いてみた(その3)

「その2」はこちら。

www.watto.nagoya

前回からの進展。先行技術調査というのを、やってもらった。結論を言うとセーフ。

特許情報は「特許情報プラットフォーム」というところでネット公開されているとのことで、URLはこちら。

https://www.j-platpat.inpit.go.jp/web/all/top/BTmTopPage

会員登録とかなしで無料でアクセスできるのだが、「IPC」(国際特許分類)なるコードがつけられているなど、知識がないと素人が独力で調査するのはハードル高そう。ただしプロの弁理士さんに頼むと、料金6万円(税別)。

数十ページの調査報告書を読みながら、つらつら思ったのは、かつて会社で半期に一件のノルマで提出させられていた特許提案書と、個人で書く特許出願書は、全然違うということだ。

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会社で書いた提案書は、他社の特許をつぶすためのものだったのだ。先願や公開技報があると、後発の特許は認められない。だから提案の内容は、できるだけ広く解釈できるよう書くことを求められた。もちろん権利化を目指すものもあるが少数で、出願しただけで審査請求しなかったり、特許維持費(というのがあるのだ!)を払わず権利消滅した特許の、いかに多いことか。

一方、個人出願は、権利化できなければ意味はない。そうすると、先行技術にひっかかりそうなところは切り捨てて、ピンポイントで何を権利化したいかという戦略を明確化する必要がある。

弁理士さんと面談で打ち合わせたとき、そんなことを言った。すると弁理士さんは、地元の某巨大企業に在籍したことがあるそうで、そこでもやはりそのくらいのペースで特許提案のノルマがあったが、もう一つの目的は「アイデアを出させること、従業員に考えさせること」とのことだった。さもありなんと思った。

権利化を希望する内容を絞り込むのに異論はないが、そのわりには弁理士さんからは、思ってもいなかった応用分野への請求項のサジェストもいただいた。詳細はまだ書けないので(書ける時期が来たら必ず弊ブログでも公開します。再度のお約束を)、架空の例で示すなら、電気回路の特許を書こうと思ったら、薬品の化学構造にも応用可能と指摘されたような。ありがたいけど、こちらは電気専攻だったので薬学の知識は全くないみたいな戸惑いもまた感じた。繰り返しますが、あくまで架空の例です。

あと、請求を通すためのテクニックみたいなものも聞いたが、これも書けない。書けないばかりじゃ申し訳ないから書けることを書くと、特許出願所には明細書と上申書があって、明細書はフォーマットがあるが上申書は何を書いてもいいとのこと。計算書などは上申書のほうに含めるのだそうだ。へぇ。

打ち合わせの結果、こちらで対応すべき残件をいくつかもらった。うち一件は、特許原稿中に書いた数式の、単純な計算ミスだったので、すぐに解決した。学生時代以来の計算ミスの多さに内心恥じ入ると同時に、相手はプロだから当然とはいえ素人が書いた原稿を精読してもらったことに感謝を感じた。

残りの残件をクリアしたら、ボールは弁理士事務所に渡ることになる。そうしたら、こちらの原稿を出願書に書き直して提出してもらうまでは、果報は寝て待て状態になる予定。甘いかな?

アイコンにするため、久しぶりに いらすとや さんから素材をお借りします。

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こっちでもいいけど。

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