- 作者: 小長谷正明
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2001/09
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例えばこんな感じ。
一二○九年、マルレオンの司教館に泥棒が入った。驚いた司教は重い祭具の杖で頭を殴りつけたが、泥棒は逃げた。そのうち教区民がつかまえ、袋叩きにした。ところが数日後、泥棒は死に、司教は自分が殴ったのが死因かと恐れをなし、教皇にお伺いを立てた。教皇は詳しく医学的検討をするように命令した。
そこで、君い男が連れてこられ、同じように殴られて、どうなるかを実験された。が、一か月経っても、その男は元気で、よく食べ、よく働いていた。では、その打僕を受けた頭がどうなっているかを検討しようと、年とって手さばきの悪い医者が頭の骨や肉を切って調べた。四日後に若者は死に、人々は司教の杖で殴られたので死んだと糾弾してきた。
たまらなくなった司教は教皇に事態を告げ、教皇からはさらにこのケースの医学的検討が指示された。二人の外科医と一人の内科医が若者を解割し、死因は不手際な手術によるものとされ、司教は無罪、手術医は有罪になったという。
(p186〜187)
何と言うか、民明書房刊か…と思ってしまうような内容でしょ?
でもこちらはあくまで趣味として楽しみたいだけだから、こゆのがいいのである。
- 作者: 小長谷正明
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1996/11/20
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