しいたげられたしいたけ

空気を読まない 他人に空気を読むことを求めない

養老孟司『こまった人』(中公新書)

こまった人 (中公新書)

こまった人 (中公新書)

ただのエッセイ集なんだけど、売り方がうまいよね、タイトルのつけ方とか(そして「ただのエッセイ集」というのは、どの人の著作でも読んでいてそこそこ面白いものでもある。つまりは売れた者勝ち)。
雑誌『中央公論』に現在も連載中のエッセイをまとめたものだそうで、前半がちょうどイラク戦争の時期に当たる。著者のスタンスは煎じ詰めれば「戦争反対」の一言につきるのだが、なかなかその「戦争反対」の一言をダイレクトに言わない。いや「戦争反対」をダイレクトに言えない時代の空気みたいなものは、実は私も肌にびんびんに感じているのだ。言った途端に周りが引くことが予想できるのだ(そゆえば香山リカ氏も『いまどきの「常識」 (岩波新書)』で「ある討論会で、平和という単語を口にしたとたん、周りの空気が凍りついた」という意味のことを書いとるなぁ。p154)。
ある意味こまった時代である…(-_-;
いまどきの「常識」 (岩波新書)

いまどきの「常識」 (岩波新書)