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カント『純粋理性批判』も読む

篠田訳『純粋理性批判 上 (岩波文庫 青 625-3)』p16原注の後ろ5行。
カントは、ここで自分の言う批判というのは(原注直前の「純粋理性批判」の語に含まれている「批判」という語を指すと思われる)、理性能力一般に対する批判なんだ、そしてそれは「原理」に基づいてなされる批判なんだ、と言っている。
原理という語はここが初出で、それがどんなものを指すのかは、まだわからない。
p17の3行目まで、この批判という方法を使うことによって、理性が陥りがちな自己矛盾を幅広く解決することができたという、いわばカントの勝利宣言である(「心ひそかに喜んでいる」という控えめな表現ではあるが)。

純粋理性批判 上 (岩波文庫 青 625-3)

純粋理性批判 上 (岩波文庫 青 625-3)