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五木寛之『蓮如―聖俗具有の人間像』(岩波新書)

蓮如―聖俗具有の人間像 (岩波新書)

蓮如―聖俗具有の人間像 (岩波新書)

あいかわらず仏教関係書をいろいろ読んでいます。本書は著者が作家だけに、めちゃめちゃ読みやすいです。一気にサラっと読めてしまった。
蓮如は本願寺八代当主。応仁の乱の時代にあって、浄土真宗を日本最大の教団に育てた功労者と言われる。また「正信偈」+「和賛」という浄土真宗の勤行の形式を作った人でもあり(p12)二百通以上の「お文」(手紙形式の伝道書。「御文書」とも)を残している(p145)。開祖の親鸞本人といい、『歎異抄』の唯円といい、真宗には偉大な文人が多い。
以下はざれ言なんだけど、天台僧兵による本願寺破却と京都脱出→近江を経て越前吉崎に拠点を築く→京に帰還、山科本願寺を起工、さらには石山本願寺を起工、という流転の生涯は、イスラームの開祖ムハンマドの、既存宗教による迫害を受けてのメッカ脱出(ヒジュラ)→メディナでの布教成功→メッカへの凱旋帰還、との相似を想起させる。その他にも、40を過ぎてから本格的な宗教活動を始めた点とか、何度も結婚をしている点も似ている(蓮如は5回。ムハンマドは12回だったかな?ただし蓮如の場合はいずれも死別の結果であり、本書によると、その都度、生木を裂かれるような悲嘆の淵に沈められたという。ムハンマドの場合は、困窮した未亡人の救済という意味あいもあったっけ?)。
まあ偶然の一致なんだろうけど…
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