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コリン・ブルース、(訳)和田純夫『量子力学の解釈問題―実験が示唆する「多世界」の実在』(講談社ブルーバックス)

量子力学の解釈問題―実験が示唆する「多世界」の実在 (ブルーバックス)

量子力学の解釈問題―実験が示唆する「多世界」の実在 (ブルーバックス)

読むのにえらく時間がかかってしまった。岡崎のボランティアセンターで待機時間の間に読んでいた記憶があるから、9月初めからちびりちびりと読んでいたのだ。
しかも時間をかけて読んでも、一向にわかったような気がしない。もともと難解で有名な内容を扱っている上に、読んでいるうちに気づいたのだが著者の説明がレトリカルでかつ門外漢にとっては「もう一言、説明してほしい」と感じる箇所が多いのだ。
一例として、本書の主題からは外れる部分なのだが…

 私が生まれた頃、死亡した際の体重を測定し、魂が抜け出たときの体重の減少を検出しようとしている人々がいた(彼らは実際、息を引き取ったときに体重がわずかに増えるのを観測した。それは肺の中の、体温と同じ温度の空気の浮力の影響だと私は考える)。

(p271)
早く言えば熱気球の原理なのだが、その一言が欲しいのだ。本書の主題に関わる部分で、著者の比喩から著者が何を問題にしたいのかがどうしても読み取れない部分が、何箇所も何箇所もあった。p246〜の「眠り姫の問題」とか。
一度目に読み通すのに時間がかかった本でも、二度目に読み返すのはそんなに大変ではなかったという経験は何度かあるから、もう一度チャレンジした方がいいのかも知れない。しかし「解釈問題」を扱った本では、『量子力学入門―現代科学のミステリー (岩波新書)』や訳者の書いた『量子力学が語る世界像―重なり合う複数の過去と未来 (ブルーバックス)』のほうがまだわかりやすかったような記憶があるから、そちらから先に読み返そうかな?

量子力学入門―現代科学のミステリー (岩波新書)

量子力学入門―現代科学のミステリー (岩波新書)

量子力学が語る世界像―重なり合う複数の過去と未来 (ブルーバックス)

量子力学が語る世界像―重なり合う複数の過去と未来 (ブルーバックス)