近辺では格安の一式2000円の床屋が、行きつけである。
安かろう悪かろうというやつで、見てくれを気にしない私にして、仕上がりが気に入らず工作ばさみではみ出した毛をつまんだり、そうやって切った毛が長いもので1cm近かったりするあたりから、技術の方は推して知るべしである。
ご主人とおぼしき夫婦と、アルバイトの応援さんとおぼしき人が一人の、いつも三人くらいで回している。その応援さんというのが、なぜか頻繁に入れ替わる。また、どこでどうやって見つけてくるのか知らないが、揃いも揃って、婉曲な言い回しが見当たらないのでやむを得ずストレートに書くが、へただ。
今日は、50年配の男性の応援さんに当たった。
この人が、どうも乱暴なのだ。髪を短く切るの一つとっても、そんなに強く引っ張る必要ないだろうにと思わないではいられないほど、髪を引っ張りながら切っていく。やることが雑なのか、力が強いだけなのかは、よくわからない。メガネを外すと視力がほとんどないので、髪を切っている間は任せっきりにするしかないのだ。
カットが終わってシャンプーするときも、ブラシを思いっきり(?)強く押しつける。で、抜かした言葉が「痛くありませんか?」
わかっとるやないけ!我慢できないほどではないから「かまいませんよ」と答えておいたが、店を出た後で地肌がピリピリした。つかシャンプーで「痛くないか」と聞かれたのは、多分、生まれて初めてだぞ!?いや、目にしみるかと聞かれる可能性もなくはないか。そういう問題じゃないでしょ!!
あと、ひげをあたるときもすごかった。顔が粘土細工のように変形して元に戻らなくなるんじゃないかと心配になるぐらい、あっちを引っ張りこっちを押さえしながらカミソリを使う。こらこら、アフターシェーブを塗った後で剃りなおすんじゃない!言わなかったけど。
店を出る時、思わず顔を見直してしまった。やはりいいおっさんだ。察するに一度自分の店を持って潰したりしてるんじゃないかと、失礼な想像をしてしまう私も自営業者。これまでのアルバイトさんのように、短期間で入れ替わってくれればいいが、一度くらいならブログのネタにできるからまだしも、あえて何度も当たりたい相手ではない。
普通の値段の別の店に行けばいいという突っ込みは却下する。