場所を借りている市内の書店のスペース内に、自転車屋さんが開店することになった。
書店とはいうものの、ちょっとした文化センターみたいになっていて、階上ではバレエ教室をやってるし、他にもギター教室や生け花教室が入っている。そういうところの一角を借りて商売をしている。
開店する自転車屋さんのオーナーは、書店の社長さんの家族なので、いい関係を作っておきたい。
世間の常識として、縁のある人が店を始めるときには、花を贈る。
ところが、この花というのが高いのだ。花輪なら2万×2セットで一組*1、花輪までは出さないとしても、花瓶なら1万が相場だったかな。
この金のないときに、こういう出費は痛い。いや、払わにゃならんものは払わにゃならんのだが。
ときに、オーナーさんが内装を自分でやっているのを見かけた。資金を節約するために、業者を使うのは最小限にして、自分でできることは極力自分でやるのだそうだ。
その気持ちは痛いほどよくわかる。新規開店するときに、資金が余るほど用意できるところなんて、そうそうあるもんじゃない。天下り官僚が税金を使って開業するのでもない限り…
ここで、きゅぴーんと閃いた(゚∀゚!
開店するときにはチラシを入れる。うちもチラシは必要だ。花を贈る代わりに、費用はこっち持ちで、片面をうちの広告に、もう片面を自転車屋さんの広告にしませんかと持ちかけてみた。同じ場所だから、そう不自然でもないだろう。自転車屋さんは自分でもチラシは入れるんだろうけど、広告宣伝は何度繰り返してもかまわないのだ。
「えっ、いいんですか?」とオーナーさん。当方のメリットにもなることですから、ご遠慮にはおよびませんよ、ご迷惑でなければですが、と私。
かくして、この話が実現した。今日、聞いたところによると、そうやって入れたチラシがきっかけで、何人かのお客さんが来てくれたとのことで、オーナーさんはえらく喜んでくださっていた。
花は食えないがチラシは食えるのだ。小さなことだけど、こういう創意工夫が実を結ぶことがあるのが、商売をやっている醍醐味の一つである(^^)
スポンサーリンク
*1:「門の両側に並べる」というのが理由だったと思うけど、こういう「常識」は、ほんまになんとかならんもんか?(-"-メ