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「三河浄土宗寺院の名宝―浄土へのいざない―」@岡崎市美術博物館というのを観てきた

相変わらず仏教にかぶれている。
岡崎市美術博物館には、過去、2回足を運んでいる。いずれも仏教系の企画だった。
■岡崎市美術博物館に「三河念仏の源流 ―高田専修寺と初期真宗―」というのを観に行く(2008/5/6)
■興福寺国宝展@岡崎市美術博物館(2005/2/19)
興福寺のほうは、さすがは当時の国家の最高権力者=藤原氏の氏寺だけあって、見事な仏像、塑像が並んでいた。無著像・世親像とか。芸術家のパトロンは、よほどの金持ちでないとつとまらない。
いっぽう真宗のほうは、やはりいかにも庶民の宗教というイメージで、書や掛け軸中心で地味な感じだった。それがいいんだけど。

今回は、仏像も、法然上人や善導大師の塑像や、書もあったんだけど、画が印象に残った。金泥で描かれた、阿弥陀来迎図とか、山越阿弥陀図とか、いかにも浄土宗という感じ。あと仏涅槃図で、悲しみのあまり失神する阿難尊者が描きこまれていたり。
浄土宗もどっちかというと庶民の仏教なんだろうけど、徳川家が浄土宗だったりするので、多数の絵師を抱える財力はあったのだろう。
それから法然上人臨終絵に、来迎の五仏が描きこまれていたものがあったが、あれはどの仏様なのだろう?五仏というと、マンダラの大日・阿閦・宝生・阿弥陀・不空成就の五如来をまず思い出すのだが、あれは弥陀一仏に帰依するという浄土宗のセントラルドグマに反しないか?
まあそれを言い出したら、岡崎市内にある徳川家の菩提寺=大樹寺〔だいじゅじ〕は浄土宗だが、この寺には多宝塔がある。多宝塔というのは、法華経中のエピソードの一つで多宝如来という仏様がその中から現れたという巨大な仏塔を模ったものだ。だから多宝塔は、法華経を正依の経典とする天台宗や日蓮宗の寺院には普通にあっても、浄土宗寺院にあるのは珍しいんじゃないかな?このあたりの融通無碍さが仏教のいいところである。
(念のためウィキペってみたら、多宝塔はむしろ真言宗の寺院に多いようだ。なんでだ?)

そう言えば大樹寺には参拝したことはなかったので、帰路、バスを乗り換えて参拝した。光背に多数の化仏を持つ本尊の阿弥陀如来像を間近で拝観できたのは、よかった。400円払えば、徳川歴代将軍の等身大の位牌などの宝物を拝観できるのだが、受付時間の締め切りが15:30と早く間に合わなかった。
まあ近場の岡崎だから、また来る機会はあるだろう。

追記:
参考のため、岡崎市美術博物館の「三河浄土宗寺院の名宝」チラシを引用、紹介します。
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