蛇足
「その1」で「何回になるかわからない」と書いてしまいましたが、それじゃあんまりなので、起承転結ってことで全4回を予定することにします。
なお一昨年の12月13日のエントリーに「絵のリハビリを兼ねて絵本を作成しようかな」と書いたのは、このストーリーを絵本に仕立てるつもりだったのです。GIMPかフォトショイラレの練習を兼ねて、という皮算用でした。しかしこれでも他にやることが山積でなかなか手をつけられず、いつになったら公開できるかわからないので、文字だけでも先行公開することにした次第です。
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9
ある日スーはお花をつみに、バスケットをもって出かけました。
バスケットには、ししゅうのどうぐも入れていました。
とっても気に入ったもようのししゅうができたので、もっていたかったからです。
10
いつもの野原につくと、ふだん見たことのない大きなちょうちょがいました。
ちょうちょは、手のひらくらいの大きさでした。
よく見るとちょうちょのはねには、お花のもようがありました。
「きれい」
スーは思いました。
11
そこへもう一羽のちょうちょがとんできました。
ちょうちょはもっと大きくて、おさらくらいの大きさでした。
ちょうちょのはねには、ねずみのもようがありました。
「きれい。でも、ちょっとふしぎ」
12
二羽のちょうちょは、どこかへ飛びさっていこうとしました。
スーはちょうちょをおっかけました。
そこへむこうから、もう一羽のちょうちょがとんできました。
ちょうちょはもっともっと大きくて、おとなのかおほどの大きさでした。
ちょうちょのはねには、ねこのもようがありました。
「きれい。でも、とってもふしぎ」
13
スーはちょうちょをおっかけました。
ちょうちょをおっかけて、山のはざまのほうへとちかづきます。
そこへむこうから、もう一羽のちょうちょがとんできました。
ちょうちょはもっともっともっと大きくて、お母さんのかがみほどの大きさでした。
ちょうちょのはねには、いぬのもようがありました。
「きれい。でも、なんだかこわい」
14
スーはいつの間にか山のはざまをとおりぬけて、山のむこうがわに来てしまいました。
そこにはこれまでに見たことのない、大きなお花ばたけがありました。
「まあ、なんてすてき」
スーはおどろきました。
スーはおばあちゃんの言いつけを、すっかりわすれてしまっていたのです。
15
スーは、むちゅうでお花をつみはじめました。
スーがお花をつんでいると、とつぜん大きなこえがきこえました。
「おまえを食べちゃうぞ」
(つづく)
かわいいフリー素材集 いらすとや 様より
追記:
続きです。
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