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終日降ったり止んだり|短い後日談を何件か

小ネタ集です。

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「シバキ読書論」に対する追加項目。ただし実行は比較的容易かも

2月2日のエントリー「わがシバキ読書法(ただし全部実行はぜってー無理」への追加です。何かリストを作ろうとすると、一度で網羅することはなかなかできなくて、たいてい後から思いつくことがあるもんだ。

「追記:」としてもよかったけど、自画自賛だがあのエントリーはきれいにオチがつけられたように思っているし、それに他の項目ほど難易度は高くないような気もするので、別枠にする。

 一人の著者を5冊読め、作家だったら10冊読め

冊数は適当。要は同じ人の著作を集中的に読めということだ。言われなくてもやってる人は多いと思うけど再確認みたいなもんで。

何冊か読むうちに、その人の文体とか作風とか、あるいは思考のパターンとでもいうものが、自ずとわかってくる。わかったからといって、これは他人に伝えることはできない。実際に本を読んだ人だけの財産なのだ。

10日ほど前にこんなホッテントリがあった。つか炎上状態だった。

togetter.com

そりゃそうだ。私も胸を張って「ちげーよ」と言える。50代半ばの私は、お定まりの星 → 小松 → 筒井コースで、まあこれはこれであまり自慢になるものでもない。

なんでこんなことを思い出したかというと、あの時代のSF作家は上記御三家に限らず文体が特徴的な人が本当に多かったのだ。清水義範氏が初期の頃「パスティーシュ(文体模倣)」で売り出したとき「あ、この人はSF畑だな」と直感したものだ。私にしては珍しく、この直感は当たっていた。

文体にせよ作風にせよ、知ってる人にわかるように模倣することはできるが、知らない人に言語化して伝えるということはなかなかできないものだ。明らかにわかっているけど、それを表現するのは難しいのだ。しかし、そういう「言語化困難」なものにこそ価値を感じるということも、わかってくれる人はいるんじゃないかなと期待を込めて書く。

その著者の主著(代表作)と言われるものから読め

小松左京と言えば「わがシバキ読書法」でも引用した「わが読書歴」に、ヘーゲルは『小論理学』から、マルクスは『資本論』から読み始めたという意味のことが書いてある。『小論理学』がヘーゲルの主著かどうかは異論があるところだろうけど、主著・代表作から手に取れとはよく言われるところである。そうそう、ブコメで b:id:haruhiwai18 さんから指摘をいただきましたが、フッサールの『純粋現象学』は『イデーン』の方が通りがいいですね。

偉そうに書いたけど、私にはこれらの本はとうてい歯が立たない。何度でもチャレンジはするけどね。

手におえる範囲から例を引くと、私は田中芳樹は『銀河英雄伝説』ではなく『創竜伝』から読み始めてしまった。衒学趣味とか蘭丸趣味とか(ぉぃ)この作者に共通するところはいくらもあるのだが、『創竜伝』は主人公グループの能力をあまりに高く設定してしまったせいであろう「こいつら誰も死なねーな」と早々に思ってしまい、その分興味がそがれてシリーズ途中で投げ出してしまった。後半で誰か死んでるかな?

世間の人気も『銀英伝』と『創竜伝』では比較にならず、『銀英伝』元ネタのパロディでわからないものがいっぱいあったのが悔しかった、という俗っぽい理由をここには掲げておこう。 

銀河英雄伝説 文庫 全10巻 完結セット (創元SF文庫)

銀河英雄伝説 文庫 全10巻 完結セット (創元SF文庫)

 
創竜伝 文庫 1?13巻 完結セット (講談社文庫)

創竜伝 文庫 1?13巻 完結セット (講談社文庫)

 

新聞小説を読め

これは、あんまり言っている人が記憶にない。そんなはずはないと思うで、私の目に触れていないだろうと思う。

新聞小説は、作家にとっては新しい読者を獲得するチャンスだからだろう、とっておきのネタを投入する傾向があるように思われる。

朝日朝刊に目下連載中の沢木耕太郎『春に散る』は、発端が『あしたのジョー』に似てるということで何度かネタにさせてしまった。その後の予言はことごとく外れたが。

朝日の夕刊には、去年の11月に亡くなった宇佐江真理の遺作『うめ婆行状記』が連載中である。集中連載なのだろう、1日に4回分くらいの分量が掲載されている。分量は多くても決して読みにくくはない。予想外に早く読めてしまって驚くくらいだ。物語はまだ序盤だと思うが、この作者の江戸時代の風俗に関する造詣は目をみはるばかりで、「うわ、これほどの作家を知らなかったとは」とほぞを噛む思いである。

朝日以外では「しんぶん赤旗」を購読しているが、同紙連載の芦辺拓『新二都物語』もいい。「二都」というのは東京と大阪のことで、それぞれを出身地とする二人の主人公が、関東大震災直後から第二次大戦期に至る激動の時代の運命に翻弄される様を描く作品だが、「二都」というのがいつのまにか中国・上海と旧満州の首都・新京(現・長春)に遷り変っているのが巧みだなと感じる。東条英機とか甘粕正彦とか岸信介とかの実名がバンバン登場するのも「いいぞもっとやれ」感がある。最新の2月9日掲載分は、主人公たちが旧ソ連の侵攻を目前にした旧満州を脱出できるかというギリギリのシーンが描かれている。

ちょっと高い椅子の座り心地は自動車のシートに似ている

前々回のエントリー「ちょっと高い椅子(2万円くらい)をネット通販で買った」後日談つか速報みたいなもんです。

重量は約22kgでした。ヘルスメーターに乗って量ってみた。段ボールと梱包材込みでも8kg増ってことはないだろうから30kgというのは少し大げさでした。それでも段ボールって、案外重いんだけどな、と負け惜しみ。

あと座り心地は「車のシートに似ている!」と感じた。あくまで個人の感想です。

考えてみれば、長時間座ることを想定して体のあちこちをフィットさせるように設計しているのだから、ある意味似て当然かもしれない。

それに車は単価が高いから、シートにもお金がかけられるのだろう。また手間を惜しんではいけない部位でもあろう。

こういう事情って他にも似たようなものがなかったっけと思って考えを巡らせたら、テレビの音声を思いついた。あれはラジオのFM放送と原理が同じで大変音質がいいのだ。今からだと想像しづらいけど、テレビはかつて「家電の王様」と言われ、電気メーカの看板商品であり、単価もすげー高かった。

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英会話スクールは毎回ネタにできるものではなかった

1月30日のエントリー「たまにゃ英会話スクールの話を」で味を占め、英会話スクールに行くたびにその内容をネタにすれば、復習にもなるし一石二鳥じゃないかと内心密かに考えた。

甘かった。「車検」は “inspection” で通じるとか一コマやると発見はなくはなかったが、ブログ一回分を埋めるほどではなかった。

そりゃそうだよね。前回は「おっ、これ面白いんじゃない?」と自分でも感じたからネタにしようと思ったのであって、それ以前にそういうことがあれば、もっと早くに思いついていただろう。

毎回、退職エントリーを書くわけにもいかず、ブログというのは日常の何気ないところからネタを見つけるものではあるんだけどね。

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