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意外と楽しい「平均」の世界あるいは相加、相乗、調和平均の例題として40と60という数値がピンポイントで絶妙である件

一週間前の「学び」ホッテントリ関連の話題です。

www.slideshare.net

元ネタの岡山県立倉敷古城池高等学校 内田康晴 先生による「相加・相乗平均不等式の証明図と新しい一般証明」 http://www.sqr.or.jp/usr/haru/websitemodel/rezume3.pdf ともども、内容自体とても興味深いものだったが、それ以上に「こういうのは著者本人が一番楽しんで書いているんだろうな」ということがわかって、うらやましい気がした。

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ときに、ブックマークコメントとして次のようなものを投入させてもらった。 

意外と深い「平均」の世界

<a href="/deep_one/">id:deep_one</a> さんに横コメ。速度の平均は調和平均。ある車が往路を40km/h、復路を60km/hで走ったら平均速度は? ×50km/h ○48km/h 仮に120kmを走ったら往き3h、帰り2hかかるので240÷(3+2)=48。仮の値120kmを使わず計算するなら調和平均

2016/05/10 16:18

b.hatena.ne.jp

念のために数式を示すと、次の通り。分母を通分して連分数形式を解消するときに、120という数学が出てくる。

いつぞやの Wordの数式機能 を使って作成した画像データです。

f:id:watto:20160517162742p:plain

b:id:deep_one さんのコメントを曲解して自分の言いたいことだけ言ってることは、自覚してやってます。お許しあれ。つかこゆことは、実はよくやる(あかんやないか

それはともかく、調和平均において平均時速という例題と40km/hと60km/hという数値は、高校時代の数学の授業で聞いたのを覚えていたものであり、たぶん定番どころなんだろうと思う。

ところで、相加平均、相乗平均、調和平均には下記の関係が成立する。

相加平均 ≧ 相乗平均 ≧ 調和平均

a、bという値について、式で書くと次の通り。等号が成立するのは a = b のときである。

f:id:watto:20160517152146p:plain

a = 40、b = 60 のときの相加平均が50、調和平均が48であるなら、相乗平均はいくつだろう? 小学生並の感覚で49じゃないかと、ふと考えた。

世の中には驚異的な暗算力を持つ人が多数存在するが、私の暗算力は人並以下である。平方根の開平が暗算でできるわけがない。だが、次のように考えると、本当に49近い数値になることがわかった(あれ、<sup>タグ使えなかったっけ、とひとりごちつ、これも画像データで作成した数式)。

f:id:watto:20160517185012p:plain

最後の+1というのを無視すると、49の2乗 ≒ 2400 =40 × 60 となるではないか!

すなわち a =40、b = 60 のとき、相加平均、相乗平均、調和平均のおよその値は50、49、48となるのだ!

念のため電卓で計算すると √2400 = 48.98979…であった。今回の場合、プラス1を無視した影響は小数点以下2桁目に出た。

蓑田先生や内田先生の考察には足元にも及ばぬが、こういうことを紙と鉛筆を使わず頭の中だけであれこれ妄想し、結論らしきものに至ったのが楽しかったので、エントリーに仕立ててみた。

追記:

続編を書きました。

www.watto.nagoya

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