実家がある市の祭礼「美濃竹鼻まつり」というのを見に行った記事です。
タイトルに「雨の」と入れていますが、雨が降っていたのは朝方だけだったようで、私が見に行った時には上がっていたことは「前編」に書いた通りです。
会場位置図を再掲します。場所の説明には、この図を使用します。
これは会場位置図の上の方の「本覚寺展示会場」である。
上の写真で、 手前の方の山車〔だし〕。
案内板。
奥の方の山車。
案内板。
向かいにある本覚寺という寺院の山門。
本堂。「雲竜図」の絵天井が有名で、県の重要文化財に指定されているんだそうだ。
このあたりは古民家が多い。一部古民家が、祭りの間は「車會(会)所」になっている。
会場位置図のいちばん上「八劔神社〔はっけんじんじゃ〕」の鳥居。
鳥居をくぐり拝殿に接近した。
拝殿右手にあった案内板。
本文だけ文字起こししてみる。
岐阜県指定
羽島市指定
重要有形民俗文化財
竹鼻祭の山車
(十三輌)
竹鼻祭の山車は、現在左表の十三町内あり竹鼻祭山車保存会により管理されている。
八剱神社の祭礼は、昔は八月八・九日に定められていたが、新暦になってから十月八・九日に変更されながらに明治三十五年に五月八・九日に繰り上げられ現在は二・三の両日。
竹鼻町の山車は名古屋・大垣両市に多大の影響を受けているといわれ、大体寛政以後天保時代に製作されたものである。明治二十四年の濃尾震災で焼失したものもあるが、各町内の努力により、次々と再建された。
古くは全町そろって奉曳されていたが、大正十一年より半数が交互に曳行されており、当地方の風物詩として欠かすことのできない貴重なものである。
≪表・略≫
平成二十四年三月建之
羽島市教育委員会
改行位置、変更しました。
なお何か節目の年には、現在でも全十三台の引き回しが行われることがあるそうで、来年(2019年)は改元があるのでお祝いに全台引き回しを行う予定とのこと。
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一昨年の記事 に書いた通り八劔神社の拝殿前では山車の出発式典が行われるが、それが済んでしまえば閑散としている。それで他の会場の方に引き返した。
なぜかLEDビジョントラックが出ていた。
何のPRだろう? と、少し見ていたが、短い周期で画像が繰り返されて、結局よくわからなかった。
画像自体はどれも綺麗だったけど。
祭りの華、露店。上の写真の右側あたりである。
LEDビジョントラックの写真の反対側。
にぎやかに見えるが、人出が多いのはほんの一部の区間で、そこを外れると閑散としてしまう。
その閑散とした路地に入ってみた。これは山車がふだん格納されている格納庫。
この中で、二年に一度の巡行を待っているのである。
「前編」に最初の写真を貼った「佐吉大仏前駐車場展示会場」付近まで戻ってきた。
巡行の山車が、展示のみの山車の前を通り過ぎるところ。
車会所に布袋さんがいた。こちらはからくり人形のようで、「前編」で「踊るポンポコリン」を踊った着ぐるみとは別物のようだ。
そういえば、ここの車会所は、一昨年も写真を撮ったのだった。
県指定重要有形民俗文化財「美濃竹鼻まつり」を見て来た(後編:市街地編) - しいたげられたしいたけ
車会所には、黒い礼服姿の男性が詰めていることがある。町内会の役員なのだろう。
山車には、祭り装束の引き手以外に、何人かの礼服姿が必ず付き添っている。
古い祭礼のある町内に住んでいると、何年かごとに大変な役割が回ってくることだろう。ことによるとそれが毎年に近く、ずっと「GW? なんだそりゃ?」という生活を送っている人がいるかも知れない。
同じ市内といいながら、実家は別の町内に属している。うちの市はいわゆる「昭和の大合併」で、一町九ヵ村が合併して成立した。一町というのが、この竹鼻町であり、市役所など主要部はだいたい竹鼻町内に含まれている。
合併して60年以上経つというのに、各町のムラ意識は消えていない。市長は今でも2期ごとに各町の持ち回りで出ていたりする。また、よその町内の行事には、おおむね冷淡である。
だから、美濃竹鼻まつりの山車のある町内に住んでいると、どんな仕事が回ってくるか、ぜんぜん知らないのだ。知りたきゃ誰かに聞けばいいだけだろうが、あえて聞こうという気を起こしたこともなかった。
しかし、山車がなくても町内の役割がないわけではない。高齢の老母が折につけ強制労働に駆り出され、ぶつくさいっていることは、弊ブログにたまに書いている。どうせなら、いっそ大がかりな祭りか何かのある町内に住んでいたほうが面白いのかも知れない。
生まれたところは選べない。だが、住むところは、ある程度なら選べる。だから、あれこれ想像してしまう。
山車は、巡行の折々で一時停止し、それぞれ短い出し物を披露する。
これは少女が山車の上で演舞を行ったあとに挨拶している場面である。
あんな狭くて足場の安定の悪いところで、踊りを踊るのは大変だったことだろう。
私からもご挨拶を。前後編にわたり、ご覧いただきありがとうございました。
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