いたたまれないニュースだった。
ログインが必要な部分があるので、まとめると…
- 不妊治療により多胎児を出産
- 飲食店経営の実家は多忙で頼れず
- 夫は育児が不得手、また半年の育児休業期間は終了
- 市に相談したが、双子の育児ガイドブックと多胎育児経験者の会のチラシを渡されただけ
- 保健師に「ファミリーサポートセンター」の利用を勧められたが、事前面談に3人の乳児を連れて行くことが難しく利用しなかった
あまりに悪条件が重なりすぎていて、これで実刑判決は理不尽ではないかと思わざるを得ない。
またこの件に関しては、自治体の対応に不十分さを感じないではいられなかった。事前面談に行けなかったことなど、よく言われる「制度はあっても、肝心の制度を必要とする人が利用できない」という典型例ではないのか?
行政を批判すると文句を言う人が必ず出てくることを承知で書くが、豊田市は周知の通りトヨタを擁し、全国でも数少ない交付税ゼロ自治体だったはずだ。裕福な自治体だということだ。
確認のため検索したら、2018(H30)年度は「合併特例により交付」とのこと。よけいに悪いじゃないか!
豊田市に限らず愛知県とその周辺自治体の行政は、産業支援には手厚いのに、民生、教育、文化への支援がお寒いことは、過去にも弊ブログに書いたことがある。「もうちょっと何とかしてくれ」と、機会あるたびに声を上げ続けるしかない。
* * *
前回の関連記事に、事前チェック不十分のため静岡県立中央図書館に行ったら閉館中だったことを現地で知った旨を書いた。
くじけず、まずは静岡県内の他の図書館を回り、県立中央図書館へは後日電話と郵送で寄贈を申し出ることにした。
先週末、それをやってみた。なんでもやってみるべきだということで。
連絡先の代表番号は、公式HPのトップページに明記されていたので、まずはそこに電話した。
そうしたら、郷土誌などの地域資料か一般書籍かを尋ねられた。あとでHPを見たところ、静岡県立中央図書館は地域資料の収集に注力しているらしい。
「一般です」と答えたところ、資料課というところの担当者につないでくれた。
担当者相手にいつものように事情を説明し、郵送で寄贈を受け付けてくれるかを尋ねた。「いいですよ」とのことだった。
それはいいとして、これまで各図書館で尋ねられていた「審査結果の通知は要るか?」「審査を通らなかった場合の返本を希望するか」などを訊かれなかったことが気になった。こちらから「通知は要りません」「処分は一任します」と申し出たが、なんだかこちらから一方的にまくし立てていたような感じになってしまった。
直後に、こんな送り状を書いてみた。項目は、これまで書いた申し出書を真似た。雛形の叩き台にならないかと思って公開します。お気づきの点があれば、ぜひご指摘ください。静岡県立中央図書館宛にはもう送っちゃったので間に合いませんが。
2019年*月**日***立**図書館 **課 御中
書籍 矢川冬『もう、沈黙はしない』寄贈について拝啓 時下、貴館におかれましては益々ご発展のこととお慶び申し上げます。
愛知県在住の ≪実名≫ と申します。先日は突然のお電話を失礼しました。電話にて経緯を申し上げました通り、先般友人が書籍を出版しました。友人は図書館への収蔵を希望しているのですが、先払い原則のPOD(プリント・オン・デマンド)という形式のため、後払い原則の多くの図書館では購入が難しいことが判明しました。そこで友人一同、手分けして各都道府県の図書館に当該書籍を寄贈し、収蔵をお願いしているという次第です。
つきましては貴館に一冊、送付させていただきます。なにとぞ審査に諮っていただき、収蔵の方向でよろしくご検討いただけますよう、お願い申し上げます。
敬具記● 寄贈資料
矢川冬『もう、沈黙はしない・・性虐待トラウマを超えて』(インプレスR&D)● 寄贈者
≪実名≫
〒***-**** 愛知県**市**町*** **号室電話 ****-**-**** 携帯 ***-****-****
● 審査結果の通知
不要● 審査を通らなかった場合
処分を一任以上
これを 矢川 冬(id:yagawafuyu)さんのブログから文章をコピペして作ったものの、使わなかった送り状と一緒に同封して…
http://yagawafuyu.hatenablog.com/entry/2019/02/28/140901 より
書籍小包にして、郵便局に持って行った。宛先はやはり公式HPトップに明記してあった。
窓口で、このサイズだとスマートレターを利用した方が安上がりだと言われたが、面倒だったのでそのまま送ってもらった。次回からは、こちらを利用しよう。
今回に限らず、最大の問題は、いかに審査をパスさせるかである。
矢川 さんから 3月11日付拙記事 に、次のようなコメントをいただきました。引用失礼します。
そこで、「著者が先にその図書館に電話をして書籍の資料的価値を重々説明し、代理の方ないしは友人が代わりに寄贈しますと伝える、その後著者の書いた寄贈依頼書を挟んだ本を持参ないし郵送する東京方式」を試してみることにしました。3月中です。
わっとさんのご意見はいかがですか?
「著者ご本人ですか?」という質問はよく尋ねられたので、著者本人からの事前連絡は、なんとなくだけどあったほうがいいような気がしました。よって賛同しますと回答させていただきました。ただし間が悪く今回の静岡県立中央図書館には間に合いませんでした。すみません。
今後近い将来、京都・滋賀方面と、それから追加で北陸の福井・石川方面に遠出する予定があります。しかしどちらも単独行ではなく同行予定者があり、また予定が未確定のところがあります。従って 矢川 さんに「この日までにご連絡お願いします」と通知しにくいところが、悩ましいところです。
もう一つ、審査の通過には要望があるかどうかが重要だと言われます。
もしこの記事をお読みいただいた方で趣旨に賛同していただける方がいらっしゃいましたら、お近くの公立図書館に行かれる折に要望書を出していただけるとありがたいです。用紙は窓口に置いてあるはずです。
2月21日付拙記事 に一部引用したように、日本図書館協会「公立図書館の任務と目標」によると、県立図書館は「図書館の図書館」のような役割も割り振られており、また公立図書館は互いに協力し合うことが要請されているとのことです。
つまり都道府県単位でどこか一館の図書館に収蔵されれば、同じ都道府県内のどの公立図書館からでも問い合わせが可能になるとのことでしたので。