つれづれなるままにネットサーフィンをしながらよしなしごとを考えた結論をまとめてみたら、今回のエントリーの結論はブログタイトルに掲げた通りで…
もしコロナ禍の影響により日本と韓国の経済成長率の差9%が続けば、日本の一人当たりGDPは2年後に韓国に抜かれる
という一行で済んでしまった。
「世界経済のネタ帳」さんによると、2018年の一人当たりの名目GDPは、日本が39,303.96 USドル、韓国が 33,319.99 USドルとのこと。
仮に日本の経済成長率を-9%、韓国の経済成長率を ±0%とすると
39,304 × 0.91 × 0.91 ≒ 32,547 < 33,320
というだけの計算である。これは十分ありうる数字のように思われる。
4~6月期の実質成長率予測、年率マイナス21.33% ESP調査 :日本経済新聞
いくらなんでも現実的でないが日本の経済成長率を ±0%、韓国の経済成長率を 9%としても
33,320 × 1.09 × 1.09 ≒ 39,587 > 39,304
で同じ結論になる。
なおもし日韓の経済成長率の差が18%であれば、1年で逆転する。
39,304 × 0.82 ≒ 32,229 < 33,320
33,320 × 1.18 ≒ 39,318 > 39,304
ちなみに一人当たりGDPと一口に言っても「自国通貨ベース名目GDP」「自国通貨ベース実質GDP」「USドルベース名目GPD」「USドルベース実質GDP」とあってややこしいが、拙記事ではそのへんの説明はザックリ省略させていただだきます。解説サイトをご参照ください。上掲の数値は一人当たりUSドルベース名目GDPです。
以下、わが思考がその結論に至った前後の過程をダラダラと述べる。
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気まぐれで何日かに一度、日本、韓国、台湾、ベトナムの新型コロナウイルス新規感染者数をGoogleで調べて、定点観測と称してツイッターにスクリーンショットを貼ることがある。
他に東アジアでは、タイも比較的抑え込みに成功している。グラフの枚数が4枚なのは、ツイッターに一度に貼れる画像の数の制限による。抑え込みにしくじってそうな日本以外の国は、私の過去ツイート を参照してください(悪趣味な>自分
何日か前にベトナムで新たな感染の危機を報じる新聞記事がはてなのホッテントリに入ったが、数字だけ見ると「たいしたことない」と思ってしまうのは、感覚のマヒだろうか?
そんなところへ、タイムラインにこんなツイートが流れてきた。FF外からですが引用失礼します。
たまに韓国のイメージが20,30年前のままアップデートできてない人がいて、絶望的に話が噛み合わないのだけど、これ見たらまぁそうだよなという気持ち。 pic.twitter.com/yWZm90kKVs
— ゆうき 유욱희 (@yuki7979seoul) 2020年8月7日
このツイートからのスレッドをたどると、データの出典は GLOBAL NOTE さんとのことだった。出典の出典がIMFだから、数字は小数点以下桁数の違いだけで 世界経済のネタ帳 さんと同じだったが。
このツイートは日本人の韓国に対する根深い偏見を指摘したものだが、私としてはなんとなくGDPの推移のほうに興味を抱いた。
そこで、もう少し詳しいグラフが自作できないかと思った。データさえあればグラフはExcelで一瞬で描ける。
だが GLOBAL NOTE さんのところは、過去データを参照するには有料会員登録する必要がある。個人会員月額690円だから払ってもよかったけど、無料でデータが手に入るサイトはないかと探して 世界経済のネタ帳 さんのところにたどり着いたという次第。せこいですねすみません。
そうしたら、自分でグラフを描かなくてもグラフを自動生成してくれるページがあった! 感謝しつつ引用のルールを踏まえてグラフを転載します。
一人当たりの名目GDP(USドル)の推移(1980~2019年)(韓国, 日本) - 世界経済のネタ帳 より
知識のアップデートと言えば、未だに日本を東アジアで最も豊かな国だと思っている年配者が少なくないような気がする。
世界の一人当たりの名目GDP(USドル)ランキング - 世界経済のネタ帳 によればアジア地域で日本はマカオ、シンガポール、香港の後塵を拝している。
あれ、それだけだったっけと疑問が引っ掛かり、記憶の底をひっくり返そうとしたら、そんなことをするまでもなく 世界経済のネタ帳 さん一人あたりGDPランキングの、日本(26位)と韓国(28位)のすぐ下のブルネイ(32位:30,668US$)が目に入った。ボルネオ島北部に位置する人口約40万人の資源国である。
一人当たりの名目GDP(USドル)の推移(1980~2019年)(ブルネイ, 日本) - 世界経済のネタ帳 より
近年こそ石油価格の低迷で日本が水を開けた格好になっているが、一時期のデッドヒートはそこそこ話題になったのではなかったかな? 所得税や各種社会保障が無料のため、「一人当たりの購買力平価」という指標では日本のずっと上を行く。
なおこの国も新型コロナウイルスの抑え込みには成功していて、新規感染者数は何ヶ月もずっとゼロのようである。
それから台湾(37位:25,007US$)。「台湾モデル」ということで、世界から注目を浴びている国である。
一人当たりの名目GDP(USドル)の推移(1980~2019年)(台湾, 日本) - 世界経済のネタ帳 より
まだちょっと差があるかな? でも十年単位の長い目で見たら、どうなることやら。
ちなみにさきの「一人当たりの購買力平価」では、台湾は日本を上回っている(韓国と日本はほぼ拮抗)。
結論は最初に書いてしまったから、ラストには気になった記事のリンクを二つほど貼って、時代の記録ということにしよう。
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