1月27日の「はてな匿名ダイアリー」(通称:増田)にこんな投稿があった。
離婚した後それぞれ新しい家族を築いている両親に扶養照会が行くから、生活保護を申請できないという内容だった。
日弁連の公開したパンフレットに「親族の援助(扶養)は強制ではありません」と書いてある、という旨のブックマークコメントを投入した。
日弁連のパンフレットpdf は、ビッグイシューの HP からダウンロードできる。
パンフレットから一部引用する。
パンフレット「あなたも使える生活保護」(PDF) P4 より
しかしこの増田主のように扶養照会が行われるだけでも嫌だというケースは、どうしたらいいだろう?
役所によってはこの扶養紹介が、生活保護申請の申請や継続を妨害する手段に使われることもあるという。
1月28日には、こんなツイートが私のタイムラインに流れてきた。FF 外から引用失礼します。以下同じです。
生活保護を受けたホームレスの男性(66)が、区職員に扶養照会され「長年離れていた親族に連絡したら、扶養するとの話でした」と生活保護を取り消されました。その後、男性は川で亡くなっているのが発見されました。
— 青木美希 (@aokiaoki1111) 2021年1月28日
それぞれ事情があるのです。命にかかわります。
扶養照会は、やめて頂きたいです。 pic.twitter.com/Yq9ml7NStJ
扶養照会が実際の扶養につながる確率は数%程度だというツイートも見かけた記憶があるが、ソースはサルベージできなかった。
追記:
1月28日参院予算委員会、すぐ後で出てくる EMIL さんのツイート中動画の前段でした。
なすこ さんがマンガに描かれていました。
なすこ on Twitter: "#100日で収束する新型コロナウイルス 39日目 収束まであと61日… " P2より
追記おわり
同日そこへ飛び込んできたのが、このツイート。 青木美希 さんのツイートとほぼ1時間違いだった。
田村厚労大臣
— EMIL (@emil418) 2021年1月28日
「義務ではございません
義務ではございません
扶養照会は義務ではございません」#大事なことなので3回言いました #生活保護は権利です
本当だったら言質になる! この答弁を示せば、扶養照会を水際作戦の道具に使うことはできなくなるはずだ!
もう少し詳しい情報はないかと探してみた。
まず朝日新聞デジタルの、この記事がヒットした。
一部、引用。
公明党の谷合正明氏が、「生活困窮者が増えているものの、生活保護を申請したがらない方が大半だ」と述べ、申請すると家族の援助が可能かを確認される扶養照会が「ネックの一つ」と指摘した。
≪中略≫
これに対し、田村氏は「生活保護を受ける権利があるということを記者会見で申し上げてきたが、なかなか伝わらないところがある。SNSやグーグルの検索機能、ツイッター、バナー広告なども使いながら、生活保護に関してPRしている」と述べた。
「扶養照会は義務ではございません」という文言は記事中に見られなかったが、これでも心強くはある。
参院予算委員会はYoutubeに動画が上がるはずだから、あとで当該部を探してみようと思っていたら、EMIL さんが動画も上げてくれた!
田村厚労相
— EMIL (@emil418) 2021年1月28日
「義務ではございません
義務ではございません
扶養照会が義務ではございません」
小池晃議員
「だったらやめましょうよ」
(2021.1.28参院予算委員会) pic.twitter.com/qdQfFnDgah
これだ!
共産党の 小池晃 氏の質問への答弁だったのか!
追記:
なすこ さんマンガのP3も引用させていただきます。画像のインパクトは大きいから。
なすこ on Twitter: "#100日で収束する新型コロナウイルス 39日目 収束まであと61日… " P3より
追記おわり
朝日新聞も、こっちを記事にしてくれればよかったのに。
まあいいや。共産党は生活保護申請者への同行をたくさんやっている。当然ながら同行する党員はこの答弁を把握しているはずだから、扶養照会を盾に取った水際作戦をうち破る武器になるはずだ!
日本共産党ではそうした対応の是正を求めると共に、「水際作戦」への対策として生活保護の申請同行なども行っております。ぜひご相談者にはそうした選択肢もあることをお伝えください。#困ったときは共産党に相談しよう。最寄りの事務所はこちらから検索できます👉https://t.co/dqusPT6AGg https://t.co/GRS2yQOJqf
— 日本共産党⚙🌾 (@jcp_cc) 2021年1月28日
どうかこの情報が、最初の増田主に届きますように!
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機会あるごとに言っている通り私は共産党支持だから共産党に関する情報を多くブログに貼っているが、もし共産党が嫌だったら創価学会もよく相談に乗ってくれると聞く。ただし創価学会の活動については、私はよく知らない。
あとは関係はやや薄くなるが、この2~3日で集めたリンクをいくつか、自分用の時代の記録として貼る。関連情報が短期間でパタパタと集まることは、なぜかよくある。
参院予算委員会での小池議員の質問場面のやや長めの動画は、加藤郁美 さんによるこのツイートを起点とする一連の連ツイで観ることもできる。
生活保護の扶養照会。田村厚労大臣「いや、ですから、家族関係が壊れてるような、そんな場合は照会しません。もう壊れてるんですから」。小池晃議員「壊れてないんですよ。壊れてないから、知られたくないんですよ」😭この人間理解の差。菅首相の共助の強要は、残された絆さえ壊してしまうんだよ。 pic.twitter.com/MBiytfoTdP
— 加藤郁美 (@katoikumi) 2021年1月28日
加藤さんの連ツイのラストから、官房機密費に関する質問につながるのか!
「日本学術会議に年間10億円、官房機密費に11億円」という件である。
これはすごい質問。
— Tad (@TadTwi2011) 2021年1月28日
小池晃議員、官房機密費について。
「総裁選の間に官房機密費から4820万円が使われていた。総裁選に使ったのではないか。国民には自助を押し付けて自分は公助にどっぷりと浸かって来た」 pic.twitter.com/twyfz8aJB2
追記:
この場面をマンガにしたのが なすこ on Twitter: "#100日で収束する新型コロナウイルス 39日目 収束まであと61日… " のP4で、これも引用させてもらおうかなと思ったけど本題ではないからやめておきます。
追記おわり
昨年末から今年初にかけての米国大統領選をめぐる騒動については、英語メディアウォッチャーさんたちからの情報に大いに助けられたが、国会中継を見る習慣のない者にとって、国会ウォッチャーさん達からの情報提供もたいへんありがたい。
もちろんデマでないか自らソースを確認する必要はあるだろう。
1月28日付の「しんぶん赤旗」のこの記事も、ホッテントリになったのだった。何かを称賛するとき別の何かを貶すなとはいうけど、政党によって生活保護に対する態度が、これほど違うとは…
その他「はてな」では、フォロワー18万のアルファツイッタラーさんによる生活保護受給の難しさを嘆いた28日のツイートと、翌29日のそれに対するネットメディアによるいわゆるファクトチェックも、ホッテントリになった。貼ろうかどうか迷ったけど、話がややこしくなるだけのように思えたので、やめておくことにした。
追記:
こんなことをするのはたぶん初めてですが、ちょっとでも増田主に知らせる可能性を高めたかったので、最初の増田に書いたブコメを書き直してこの記事へのリンクを貼りました。ブコメと重複しますが、スターくださったみなさんに謝ります。ごめんなさい。
2月中には死ぬかもしれない
22スターいただいた拙ブコメを一旦消して書き直します。スターくれた皆さんごめんなさい。田村厚生労働大臣が28日「扶養照会は生活保護の義務ではない」と国会答弁しました。自ブロブまとめです ⇒ <a href="https://bit.ly/3t6uVNZ" target="_blank" rel="noopener nofollow">https://bit.ly/3t6uVNZ
2021/01/30 01:57
もちろん相談する相手は政党に限られるわけではありません。
次のツイート前後の連ツイもご参照いただければ。
机上の空論だ現実は違うとのお叱りがありますが、私はリーマンショックの時法テラスのスタッフ弁護士で製造業の町浜松に赴任しており、派遣切りにあった多くの方の申請同行をし、今も年に何件かは申請同行して、役所の対応は知っており、是正させています。お一人で難しい時はお近くの弁護士に相談を。
— 弁護士中田雅久 (@lawyerNAKATA59) 2021年1月29日
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