2週間に一度、東アジアの10か国と域外のいくつかの国につき Google が作成した新型コロナウイルス新規感染者数グラフのスクリーンショットを採取して、4週に1度それらをエントリーにまとめて貼っている。
グラフは一度目の「スポンサーリンク」以降に貼っているが、先に今回の特徴をまとめておくと
- 「水際対策の優等生」と言われた国々で感染爆発が起きている
- ワクチン接種が先行している国々ではグラフに終息の兆しが見え始めている
の2点だろうか?
どちらの状態にあるにしろ重要な局面で、それぞれの当事国においては状況が悪い方向に向かわぬよう対応に最大の注力をしているであろう。何が言いたいかというと「オリンピックなんかやってる場合か?」ということだ。
しかしこの状況下でも、ここだけは積極的に選手団を送り込んでくるだろうと予想される国が思い浮かぶ。
中国だ。
中国は国内におけるコロナ新規感染者の抑え込みに成功しており、また2022年北京冬季五輪の開催を目前に日本に貸しを作っておきたいであろう。
開会式の7月23日は、奇しくも中国共産党の創設100周年という記念日でもあるという。
参加するだけじゃなく、本気でメダルを集めにきそうじゃない? 時差のハンデも小さいし、気候が日本に近い沿海部で長期合宿して備えるとかして。
菅義偉 首相は東京五輪の開催に強いこだわりを見せているという報道があった。
自民党内にも「開催してしまえば盛り上がるだろう」という楽観論が根強くあるという。
ちょっと想像してみると今の状態で五輪が開催されたなら、表彰式で一番高いところに五星紅旗が掲げられ、その左隣か右隣に日章旗が掲げられ、義勇軍行進曲が鳴り響くという画面が、繰り返し繰り返し各メディアに流されることが予想される。
盛り上がるかな?
つかなんで自民党の偉いさんたちはそれで五輪が盛り上がると思ってるのか、心底不思議なのだが。
参考までに「2016年リオデジャネイロオリンピックのメダル受賞数一覧 - Wikipedia」には
順位 | 金 | 銀 | 銅 | 計 | |
3 | 中国 | 26 | 18 | 26 | 70 |
6 | 日本 | 12 | 8 | 21 | 41 |
という数字が載っていた。
何よりチベット、香港、ウイグルの人権や民主主義への弾圧に対して、日本は北京冬季五輪のボイコットという抗議手段を失うことになるのだが、政府与党はそれをよしとするのだろうか?
オリンピックのものではないが、画像検索したら2018年のジャカルタ・アジア大会の写真がヒットしたのでサムネイルに拝借しよう。悪趣味かな? どっかから怒られたら交換します。
オリンピックに関しては、ヘンなニュースが次から次へと流れてくるので「ひょっとしたら俺がヘンなのか?」と疑いたくなった。
5月24日に米国政府が日本への渡航中止を勧告したと報じられると…
米国オリンピック・パラリンピック委員会は、即日米国代表の出場に影響はないとする声明を出し…
IOCバッハ会長は28日に "自信を持って東京にきてほしい" とまで述べたそうだが…
いっぽうで出場選手に提出が義務づけられ「同意書」には "新型コロナウイルスや猛暑による健康被害のリスクは自己責任" とする項目が盛り込まれたことがわかったとも言う。
当然ながら関係者から批判の声が上がっているそうだが、こういうことを「影響が出ている」と言わないか?
オリンピックのもろもろの扱いは、もはや誰の目にも不自然であるように思われる。
緊急事態宣言が多くの都道府県に発出されている状況下で、選手村では飲酒OKとしたニュースであるとか…
少し後でやや閲覧注意な画像が出てきます。あまりにもいろんな方向にヘンで、頭を抱えたのがこのニュース。
ハグやハイタッチ禁止と言いながら、国内の避妊具メーカーが選手村でコンドーム16万個を無償配布するという報道だ。
私個人の意見としては選手村だろうがどこだろうがそういうことはあるだろうと思うのだが、指摘を受けた組織委員会の言い訳がいけない。
一部、引用。
東京五輪期間中に選手村でコンドームを配布する目的について、組織委員会の「母国で持ち帰って、啓発に協力してもらう」という説明に、世界もびっくり仰天だ。
我ながら「そっちじゃない」という気もするが「日本は啓発される側なんですけど」という突っ込みを入れさせていただく。
日本の避妊用ピル服用率は、世界的に見て低い水準にあるのだ。
むしろ繰り返し指摘されているもっと深刻な問題は、アフターピルすなわちレイプなどによる望まぬ妊娠を避けるための緊急避妊薬の、普及の遅れであろう。
ツイッターのわがタイムラインには、目を疑うというか目を洗いたくなるような画像が次々と流れてくるのだが、これはそういう製品があるというだけで五輪とは無関係だよね? ね? 無関係だと言って!
オリンピック選手村に
— お尻痛い社長mn🐾#京都 (@NQlGID92gPGj6qb) 2021年5月26日
コンドーム15万個配布
おいこら!税金返せや!😠 pic.twitter.com/1pk7gDOwp6
約束した協力金は払えないのにコンドームに浮世絵印刷する暇はあるのマジでどんな喜劇よりすげぇぞ pic.twitter.com/cEZt7rrZrG
— ramos2 (@ramos262740691) 2021年5月30日
飲酒のほうに話を戻して、選手村でそんなことをやっている傍ら、大阪府ではこんなニュースがあった。
これも「そっちなの?」と言わざるを得ない。つか何度読んでもよく意味がとれない。
記事によると「見回り隊」はいくどかの変遷を経て "調査員だけの調査はずさんとの批判を踏まえ、「必ず監督者として行政職員が入る形で進めたい」" とのことで自治体職員と委託を受けた民間業者の調査員の2人1組で活動しているそうだが、今度は "業務委託先の調査員に委託元の府側が直接指示を出せば、場合によっては偽装請負にあたるのではないか" との指摘を受け自治体職員は調査員に直接指示を出すことを控え「見守り隊」に徹しているという。
突っ込むにしても、そこに突っ込むのか? そもそも「見回り隊」というものが要らないんじゃないのか? 見回り隊がそんなにいいものなら、他の都道府県に広まってなきゃいけない。
五輪村には要らないのか?
そんなことに人員を割くのであれば、支給遅れが業者の死活問題に直結していると言われる時短協力金の支給スピードアップに尽力すべきではないだろうか?
記事によると遅れているのは大阪だけじゃないそうだが、そっちは広まらなくていい!
お金やエネルギーの使いどころを間違っているんじゃないかという話を、もう一つ。五輪運営に当たるディレクターらへの日当が最高30万と高額であることが、5月26日の国会質問で取り上げられたという。
いっぽう一般家庭つか困窮家庭への支援金だが、昨春の特別定額給付金に続く支給を求める世論は長く無視され続け、ようやく出てきたのが3ヶ月で最大30万円というこの制度だったのだが…
「言いたいことはいろいろあるが、もうそれでいいから実施はよ!」とブックマークコメントしたものの、他の人のブコメを読むと予算額約500億円、対象者約20万人と少額であることに危惧が上がっていた。
果たして昨日(5/30)、NPO法人キッズドア の 渡辺由美子 理事長が、次の note を公開された。
30万円の給付を受けるために必要な 「緊急小口資金」と「総合支援資金」を、上限額200万円まで借り切るという条件を満たす条件はほとんど不可能ではないかという指摘である。上限額まで貸してくれるものではないし、よしんば借りられたとしてもそれは200万円の借金を背負うということに他ならない。
もし新支援金につけられた予算のほとんどが業務委託費に消えるとしたら、これほど国民を舐めた話はないと思うのだが、いかがだろうか?
追記:
朝日が6月1日付朝刊の1面で記事にしてくれた!
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日本、5月14日と29日。断りない限り以下同じ。


韓国。


台湾。縦軸の刻みに大幅な変化あり。


モンゴル。


ベトナム。縦軸の刻みに変化あり。


ベトナムでは新たな変異株発見のニュースがあった。
タイ。縦軸の刻みに変化あり。


シンガポール。


インドネシア。


フィリピン


マレーシア。縦軸の刻みに変化あり。


東アジア域外より。オーストラリア。5月15日と29日。


インド、ふたたび5月14日と29日で断りない限り以下同じ。


パキスタン。


以下ワクチン接種先進国ということで、米国、5月14日と28日。


イギリス、5月14日と29日。


フランス、5月15日と29日。


ドイツ、5月14日と29日。


イスラエル、5月14日と29日。


米、英、イスラエルに続いてフランス、ドイツも終息モードへ移行しつつあるように見受けられる。
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