自己満足的数独(ナンプレ)のプレイ記録である。前回はこちら。
タネ本『超激辛数独1』はその後「裏●国同盟」または「X-Wing」で解ける問題が続き、ヒントを見ないでも解けていた。ニコリさんの呼称では、それぞれ「予約」と「井桁」である。
だがP35の28に至って、ふたたびヒントを見てしまった。何晩か寝かせたのだが、つい我慢できなくなってしまった。P14の7(Level9)以来、2度目の敗北である。なお今回のブログタイトルに記した通り、ヒントを見ることを「負け」と定義することにする。
ヒントを見ても理解できない問題に遭遇する可能性はあるが、その時はどうしよう?「完全敗北」とでも表現しようか。完全敗北はしたくないなぁ…
定義云々というのは目下ネットで話題になっている時事ネタのつもりだが、忘れちゃうのでどれかリンクを貼らねば。今のところ検索すると多数の関連記事がヒットするが、膨大な新情報に流され速やかに忘れ去られることだろう。ツイッターのFFさんでもあるはてなブクマカさんが "理性的で好意を覚える。こういう方がどの組織にも多くいてほしいと思う。" と絶賛していた、この増田を貼ろう。
定義ついでに、脳内に飼っている自己突っ込み係が「えっ、敗北がたったの2度目? 数独シリーズを始めたばかりの頃、試行錯誤でしか解けなかったと書いた何問かは、敗北にカウントしないの?」と痛いところを突いてきやがったが、こいつの言うことはいつも聞き流すことにしている。
今回の問題、P35 28(Level10)の初期値を、いつも通り背景色黄色で示す。
初等的解法で埋められるマスは埋め、埋められない空白マスには入れられる候補の数字をメモし尽くした状態が、次図。数字のフォント色を変えているのは、わが解法アルゴリズム「2択先書き法・改」に基づくものだが、今回は説明は省略する。
ここで手が止まった。
何晩か寝かせたが、進展はなかった。にっちもさっちも行かぬ感があった。
空白マスに入る候補の数字の数は、難易度Level10としては決して多くないというかむしろ少ない方なのに、なんでだ?
ついにP108のヒントを見てしまった。
4…Ca・Cc→Bc…9
Ab・Bb…2・8予約
Eg・Gg…8・9予約
7…Ag・Bg→Ch…3
アルファベットはニコリさんのつけたマスの番号である。2月7日付拙記事 より再掲する。
1行目の「4…Ca・Cc→Bc…9」というのを、うちのブログでの呼び方翻訳するとしたら、
「4は左から3列目最上行か上から3行目に入れるしかないから、左から2列目上から3行目には9を入れるしかない」
となるだろうか?
冗長度こそ増すが、表現としてとりたててわかりやすくなったとは言えない。翻訳作業を行うことによって自分が理解することが目的である。何かを理解するため、ヨコのものをわざわざタテにしたりタテのものをヨコにしたりするのは、よくやることである。
私なりに理解したところを記酢と、Bcすなわち左から2列目上から3行目のマスに入る数字の候補は4と9だが、もしここに4を入れると…
すなわち左から3列目には、どこにも4が入らなくなってしまう。
よって消去法で、このマスには9が確定する。
えええええっ! 本当だ!!
これは候補の数字の数が少ないし、できることなら自力で見つけたかった。つか、もうちょっと早く出てきてもおかしくない解法パターンのようにも思える。X-Wingとか裏●国同盟とか、1度しか使ったことのないY-Wingとかまだ使ったことのないメカジキ法(3連井桁)とか、なまじっか検討する技の数が増えてきたから、かえって見つけにくくなったのかも知れない。
このパターンは初見でまだ名前がついてないのがいけないのか? ローカル呼称「一気通貫」は一列または一行に1から9までの数字が必ず1つずつ入ることに基づく解法だが、その逆すなわち1から9までの数字のどれかが一列または一行のどこにも入れられなくなることに基づくから「裏一気通貫」とでもするか…
とか何とかしょうもない脳内反省会をしていて、改めて眺めたらローカル呼称「2の2の3」でも同じ結果が導けたことに気づいた!
すなわち左側中段3×3ブロックと下段3×3ブロックに4が入れられる空白マスは、最左列と左から2列めにしかない。
もし左側上段3×3ブロックで、最左列または左から2列目に4を入れたとすると、中段か下段の3×3ブロックで4を入れられるマスが不足する。
よって左から2列目上から3行目に9が確定する。
既存の知識の範囲でも解けたじゃないか!
ますますなんでだ?
ま、いいや、そういうこともある。むしろ仮称「裏一気通貫」は今後も使えるかも知れないと、前向きに考えるべきであろう。
とまれ、まだ最終形までは遠い。多重選択の崩壊に行きついていない。
左から2列目上から3行目9の確定により、左側上段3×3ブロックと上から3行目の空白マスに入る候補からいくつかの候補が消え…
2択だった最右列上から3行目の7が確定する。それにともなって新たにいくつかの候補も消える。
また最左列と左から2列目上から2行目には、候補の9が消えたことにより2と8の2国同盟が現れる。
ヒント2行目の「Ab・Bb…2・8予約」というのは、このことだな。
右から3列目上から2行目の5の確定にともない、最右列最上行の8が確定し、それぞれいくつかの候補が消える。
実はここでまたちょっと困った。よく検討したところ、右から2列目最上行と上から2行目の9が「半確定ライン」を構成していることに気づいた。つまり右側中段3×3ブロックと下段3×3ブロックの右から2列目には、9は入れられないのだ。
この結果、下から3行目中の空白マスが1、2、7の3国同盟と8、9の裏2国同盟に分割できるようになった。これがヒントの3行目「Eg・Gg…8・9予約」の意味するところであろう。
ここまでの手数を費やして、ようやく多重選択の連鎖的崩壊を導く決定打にたどり着いた。「2の2の3」により、左側下段3×3ブロックの最下行と下から2行目の候補から7を除外できるのだ!
ヒント4行目すなわち最終行には「7…Ag・Bg→Ch…3」としか書いてないけど、このことのはずだ。
ちなみにこれも「裏一気通貫」と見ることもできる。もし左から3列目下から2行目に7を入れたら、下から3行目にはどこにも7を入れられなくなる。先の裏一気通貫は列だったから、タテのものをヨコにしたということで。
これにより確定した3が、左から3列目上から3行目の4を確定させ、さらに最上行の7を確定させ、ようやく多重選択の連鎖的崩壊が始まってくれた。
最終形。Solutions P108と一致している。
関係ないAmazon商品紹介を貼るのは、気分である。ふぅ。