自己満足的数独のプレイ記録である。直近では「多重井桁は難しい」という趣旨のエントリーばかり書いているが、実は多重予約(●国同盟、隠れ●国同盟)のほうに、より苦手意識を持っている。多重井桁はセル塗り分けを丁寧に行うと攻略法が見えてくるが、多重予約に関してはそのような道具は未開発で「めのこ」で立ち向かうしかない。
そんなで、ちゃんと数えたわけではないが「負けた」問題は多重井桁ではなく多重予約がポイントだった問題のほうが多いんじゃないだろうか。いつも書いていますが弊ブログにおいて「負ける」の定義はヒントを見ることです。
今回取り上げる問題はニコリ『超激辛数独1』P89 の83。苦労しながらも解けた問題である。解けなかった問題をネタにするより解けた問題をネタにするほうが、精神衛生上いいような気がするので。難易度はLevel10+、作者は アラームじ さん。いつも通り初期値を背景色黄色で示す。
「卍」または「卍崩し」の初期値だな。どの問題も、作者の凝りに凝った趣向を感じることがある。この問題に関しては、初期値の配置より解法こそにひねりを感じたのだが。
やはりいつもの通り、初等解法で埋められるマスは埋め、埋められないマスは候補として入りうる数字のメモ書きを書き尽くし、さらに同一3×3ブロックで2択となる候補は目立つようにフォント色を赤にした状態が次図。埋められたのはBeの1だけで、ローカル呼称「総消去法」を使用した。
と言いつつBc・Bdの4・5予約あるいは2国同盟も、すぐに見つかった。これも初等解法の範疇だろう。これによりBgの8が確定した。
次に見つけたのはHa・Hiの3・6隠れ2国同盟だった。●国同盟は同盟を結んでいないマスから候補を消し、隠れ●国同盟は同盟を結んでいるマスから候補を消すのだな。
この結果、H列で8の入るマスはHe以外になくなった。また候補7が上段右側3×3ブロックと中段右側3×3ブロックで2択になるので、フォント色を赤に変えた。その他もろもろ整理して、この状態が実質スタートであった。
本腰を入れてチェックすると、
上段左側3×3ブロックに3・7・8の隠れ3国同盟が
上段右側3×3ブロックに3・6・7の隠れ3国同盟が
下段右側3×3ブロックに3・6・8の隠れ3国同盟が
それぞれ見つかった。なにこれすごい!?
これで喜ぶのは早いところがLevel10+の恐ろしさつかいやらしさつか。3国同盟3連発でも候補削減こそすれ確定数字は出現しなかった。
どうしたかというと、I列でIc・Ifの4・5隠れ2国を見つけ…
この結果を用い、今度はc行でBc・Icの4・5 2国を見つけ…
H列でHc・Hgの1・2 2国を見つけたことにより、ようやくHdの7、続いてHfの5が確定できた。
しかしこれでもまだ足りなくて、下段左側3×3ブロックAh・Ai・Biの5・6・7隠れ3国を見つけ(つまり結局上下左右4隅の3×3ブロック全部で隠れ3国が見つかった)…
これを受けた候補の削減によりAc・Ag・Hc・Hgの1井桁ないしX-Wingが出現するに至って、ようやく多重選択の連鎖的崩壊が始まってくれた。
最終形を示す。Solutions P122と一致している。
同ページのヒントには何と書いてあったかというと…
Bc・Bd…4・5予約
Ha・Ia・Ib…3・6・7予約
Hi・Ih・Ii…3・6・8予約
8…Ih・Ii→He…8
Ah・Ai・Bi…5・6・7予約
Ac・Ag・Hc・Hg…1井桁
ヒント6行というのは、難問めじろ押しのLevel10+でも異例の多さである。
4行目の「8…Ih・Ii→He…8」というのは、ニコリさん呼称「いずれにしても理論」弊ブログ呼称「どっちに入ってもこっちしか残っていないだろう」であろう。Ha・Hiの3・6隠れ2国は使わなかったのだな。
合ってたことにしておこう。