🍉しいたげられたしいたけ

NO WAR! 戦争反対!Ceasefire Now! 一刻も早い停戦を!

「誰が主人公を助けるか」(その1:クラウド編)

1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/27(日) 14:39:35.89 ID:n56mFzH7P
ラスボス「虫ケラが」
主人公「くっ」

「おっと、お前は一人じゃないぜ」
「ちょっと!アタシに黙って行くんじゃないよ!」
「待たせたな!!!」
「助太刀いたす」
「あの・・・あの・・・がんばってください///」
「さっさと片付けて帰りましょうか・・・」
「やれやれ、見ちゃいられねぇな」
「これを使いな!!」
「雑魚は俺に任せろ!」
「オレサマ アイツ キライ タオス!」
「ホッホッ、年寄りの力を侮るんじゃない」
「おにーちゃん、受け取って!」
「俺を置いていこうったってそうはいかねぇぜ!!」
「べ、別にアンタの為じゃないんだから」
「報酬は山分けよ♪」
「お前の背中は俺が守る」
「ぼくだってやれるんだ!」
「フッ・・・」
「敵戦力、解析完了しましてよ!」
「俺との決着がつく前に死なれちゃ困るだけだ。」
「まったく世話がやける野郎だwww」
「クピー!クピピー!」
「派手にいくぜええええ」

主人公「み・・・みんな!」

5番目の人、戦力になっているんだろうか? とか突っ込みどころ数あれど、好きなコピペだなぁ。

 

ときどきやる物語のパターン分類である。ピンチに陥った主人公に助っ人か現れるというのは物語の王道パターンであるが、該当するケースが多すぎて、まともに集めたらキリがない。

とりあえず「クラウド編」というのと「トリックスター編」というのを思いついた。「収集癖」とカテゴリーした拙エントリーの常で、あとで思いついたことがあれば追記する予定。

以下、各作品のネタバレが含まれます。

 

そんなことを思いついたきっかけは、7月にAmazonプライムで観た『ゴジラ-1.0』と『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』両方で、最終決戦の1エピソードとしてクラウド的助っ人が登場したことだ。7月に観たビデオの話を9月になってエントリーに仕立てようというのは、いつでもやることの遅い私らしいことはさて措く。

 

『ゴジラ-1.0』では、最終決戦「わだつみ作戦」においてゴジラを深海に沈めかつ急浮上されることによって、圧力差によるダメージを与えることが試みられた。しかし出動した2隻の駆逐艦の推力ではゴジラを引き上げるには不十分だった。そこに水島という登場人物が呼びかけて参集した漁船など民間船舶が加勢し、海面への引き上げに成功したのだった(ただし「ゴジラ駆除」にはこれだけでは不十分で続きがある

『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』では、敵役の製薬会社が製造する血液製剤「M」の原材料が、主人公にして鬼太郎の父「ゲゲ郎」と同じ「ゆうれい族」の生き残りたちを拘束し強制採血した血液だったことが明かされる。そしてラスボス戦において、ゆうれい族たちの怨霊だか残留思念だかがゲゲ郎たちに加勢するのである。

 

ただし『ゴジラ-1.0』に関しては、戦時徴用船の非道極まりない現実を知っているので、旧海軍が主導した作戦にどれだけの民間船が協力しただろうかという疑問は残る。

参考資料として貼るURLとしてはもっと適切なものがあるだろうけど、個人的に印象に強く残っているのでこれを貼る。

togetter.com

 

現実というなら、2009年1月15日のUSエアウェイズ不時着水事故で、当時のSNS(たしかmixiコミュニティ)に流れてきたビデオが、とても印象的だった。

その時のものと同じかどうかはわからないが、YouTubeを貼る。

www.youtube.com

US機にズームインするのは2:35頃から、最初に駆けつける救援船が映るのは3:50頃から。

Wikipediaに貼ってあるビデオは、だいぶ編集(カット)が入っているが元は同じのようだ。

ja.wikipedia.org

 

SNSの投稿には「次々と駆けつける救援船が、すげーかっくいいんですけど・゚・(ノД`)・゚・」とリプした(うろ覚え

そう思った人は非常に多かったらしく、この事故はのちに映画化された。ただし私は未見。

 

クラウドの助力が対ラスボス戦の決定打になったと言えば『サマーウォーズ』だよね、やっぱり。電脳空間における花札戦で窮地に陥った主人公を救ったのは、見ず知らずのドイツの少年を皮切りとする全世界のアカウントからの支援だった。

逆に言うとこの作品のヒットによって、後続作品にはクラウド以外の最終打撃を用意する必要が生じたという気がしなくもない。

サマーウォーズ

サマーウォーズ

  • 神木隆之介
Amazon

 

桂正和『ウイングマン』は、1980年代「少年ジャンプ」黄金時代を彩った作品の一つだったが、今年10月からTV東京系列で実写ドラマ化されるというニュースが流れた。リアルタイム世代が各組織で決定権を持つまで出世したんだろうなぁ、といつもの想像。

主人公・広野健太は、書き込まれたものを何でも現実にしてしまう「ドリームノート ドリムノート(ブコメご指摘ありがとうございました)」の持ち主で、そのノートの力で「ウイングマン」に変身する。

原作マンガでは最終盤において、広野は ドリームノート ドリムノートに「誰でもウイングマンになれる」と書き込む。そして集結したウイングマン軍団とともにラスボス・ライエルと戦い、さらに彼らの力を借りて巨大化する。

www.tv-tokyo.co.jp

 

ジャンプといえば『ウイングマン』からやや遅れるが、鳥山明『ドラゴンボール』にもクラウドの力を借りたシーンが登場したのだった。

「地球のみんな、オラに元気をわけてくれ!」

ウィキペによると、元気玉は原作では4回使われたとのこと。

 

だが『ドラゴンボール』を読んでいたときには、どうにも気になることがあった。前半の『天下一武道会』では観客たちは悟空ら主人公グループ側を順当に(?)応援しており、また彼らは元気玉への「元気」の提供者とも重なると思われる。

後半、ミスター・サタンという登場人物が現れ、物語中の大衆の人気を奪い取った。

悟空および悟空の仲間の一部と、悟空の敵対者たちの戦闘能力は、ストーリーの進行に伴って著しく伸長し、よく「強さのインフレ」と形容された。だがミスター・サタンは、最後まで「かなりの戦闘力の持ち主ではあるが、ただの人間」だった。

もう一つのミスター・サタンの特徴は、基本的に悟空ー敵対者の対立軸の外にいることだったと考える。そのような立場にいるキャラクターを拙稿では「トリックスター」と呼びたい。トリックスターの標準的な定義とは異なるかも知れないけれど…

 

と締めくくれば「その2:トリックスター編」にうまくつながりそうだが、ここで言わなくていいことを言いたがる悪癖がまたぞろ頭をもたげた。

全く個人的な感情である。ミスター・サタンが愛すべきキャラであることは理解できるが、私はこのキャラに対する一種、抵抗感が、どうしても拭えない。

日本や日本になじみの深い海外の、重要な選挙において「なんでこんなヤツが…?」と思わざるを得ない奴らが次々と当選していることと、関係があるかも知れない。

追記:

わわわ、ブックマークコメントでご指摘いただきました。

『エヴァンゲリオン』序盤の山場「ヤシマ作戦」も、まさしくそうでした。

庵野秀明監督作品では『シン・ウルトラマン』ラストでゼットンを攻略する方法を全世界の研究者から募ったことも、つけ加えておくべきでした。

デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム』未見なので見てみます。

ああああ、『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』小惑星アクシズ落下阻止、まさにそれでした!