新濃尾大橋の開通は、すでに何度かネタにした。
他人には通じにくいと思うが、個人的に受けた影響は予想よりはるかに大きかった。
現住所と実家の往復経路が変わったのだ。某200万都市から放射状に延びる県道の一本が、最短距離とは言わないまでも自宅と実家の間を斜めにいい感じで結んでくれているので、そっちばかり通るようになった。
そうすると、新たな発見が次々とあった。近隣の住人の方々にしてみれば「何が発見じゃい？ 私らずっとここに住んどるわ」てなところだろうけど、コロンブスのアメリカ大陸「発見」みたいなもんだと思って勘弁してください。どんな理屈だ？
その県道は稲沢市に併合された旧祖父江町あたりで2本に分岐し、南北方向の別の県道と交差する。そのあたりに、目立つショッピングセンターがあった。平和堂である。今回は、まずここに入ってみた。
とっつきにフードコートといくつかのテナント、1Fメインスペースが食品スーパー、2Fに洋品店とそれから100均ショップなどがある、いい感じのショッピングセンターだった。
よく似た構造のショッピングセンターどっかにあったはずと、記憶をたどってGoogleマップを調べたら、全く別の資本系列だった。書いちゃうとピアゴだった。生物学で言う収斂進化みたいなものかも知れない。
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ここから至近距離に、個人的に強くノスタルジーを誘われる古い町並みがあった。シャッター街とも言う、残念ながら。
なんでこういう場所に郷愁を覚えるかというと、私が生まれ育った町が、やはりあまり大きくない都市の元商店街だからだ。やはりagain今は「しもた屋」ばかりである。
たびたび書いているように家庭の事情で週に一度か二週に一度は往復しているから、現在進行形というやつで郷愁もへったくれもなさそうな気もするが、個人の感情なのだから仕方がない。とにかく、そういう感情が湧いたのだ。
かろうじて車の行き違いができるほどの道幅である。
この直線ではなくゆるやかにカーブした場所なんか、特にいいでしょ。よくないですか？
スマホ写真は撮らなかったが「学童多し、注意」という看板もあった。
そうそう、近所に小学校があったらもっといいんだけどと思ったが、あとでmapを調べたところ小学校は少し離れたところにあった。なんだか残念。
だが、意外なものがあった。
家並みが途切れた空き地から絶妙の角度で…！
「撞木〔しゅもく〕造り」と呼ばれる独特の伽藍。祖父江善光寺ではないか！
ここ祖父江善光寺は、過去に参拝したことがある。過去記事にしたことなかったっけと検索したがヒットしなかった。記憶違いのようだ。
南側に県道があり、そちら側に広い駐車場がいくつかあるから、そのときはそっちに停めた。
前述の町並みは、北側にある。だから気づかなかったのだ。
してみるとあそこは、門前町でもあるのだろうか？
伽藍正面。謹んでお参りしました。
以前に来た時は内陣に入れたはずだったが、この日は参拝可能時間を過ぎていたのかな。
本堂正面。先の平和堂もそうだったが、時間的に逆光にならざるを得なかった。
上の写真の反対側、寝釈迦と鐘楼。
他にもいろいろ古刹らしい役物があった。
後日、またお参りに来ようかな。もう少し暑くなくて、もう少し光線の角度がいい時間に。
ショッピングセンターに話を戻して、タコ焼きとお好み焼き2分の1カットというのを買った。それから近年なぜか手に入りにくいフリーズドライの味噌汁が置いてあったので。たまに飲みたくなることがあるが、今は生味噌タイプばかりになってしまった。
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もう一件、平和堂や善光寺から車だと至近距離に、けなげに営業を続けている書店を見つけた。やはり逆光だがご容赦のほどを。
初見では「まんが書店」と読んでしまったが「まんか書店」だった。
昔はヒマさえあれば書店に行ったり、初めての街に足を踏み入れると真っ先に書店を探したりしていた。
いつの頃からか書店はどこも経営が苦しくなり、「荒廃が進んでいる書店」「ゾーニングが不十分な書店」「ネトウヨ化が進行している書店」が激増した。それに伴い私の足も書店から遠のいた。
書店から遠ざかった最大の原因は、老眼の進行による読書量の激減かも知れない。
それでも健気に営業している書店を見つけたら、応援したいという気持ちはある。それで立ち寄ってみた。
空き棚がないわけではなく、またゾーニングに関しては「もう少し」と思わないでもなかったが…などと評するのは高慢だろうか。
個人的によく読むのは新書だが、残念ながら新書の棚はなかった。何年か前のベストセラーで気になっていたものが、文庫化されて置いてあったので購入した。
カバーを掛けてくれた。ええっ、書店でカバー掛けてもらうの久しぶりって…Amazonばかりで買ってたっけ？
何を買ったか見たいですか？ チラっ。
気になる書店は他の場所にもあるのだが、駐車場がないのを主な理由として、なかなかネタにできないでいる。
