しいたげられたしいたけ

空気を読まない 他人に空気を読むことを求めない

浅田次郎『真夜中の喝采―きんぴか〈3〉』(光文社文庫)

真夜中の喝采―きんぴか〈3〉 (光文社文庫)

真夜中の喝采―きんぴか〈3〉 (光文社文庫)

脇役、大活躍。
経済ヤクザの福島克也、ジャーナリスト草壁明夫、医師の尾形清に救急救命センターの看護師阿部まりあ…一巻・二巻ですでにおなじみの名前が、この巻では主役以上の存在感を見せる。
物語の末尾近くで、主人公三人組の一人・軍曹こと大河原勲がしゃべるセリフ…

「世の中に不必要な人間など一人もいはせん。それを不必要だと言うのは、己れのわがままだ」

(p296)
作者の描く物語世界を貫く精神は、この言葉によって端的に示されるのであろう。