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本もちびちびとは読んでいます

大平健『貧困の精神病理―ペルー社会とマチスタ』(岩波書店)

貧困の精神病理―ペルー社会とマチスタ (同時代ライブラリー (254))

貧困の精神病理―ペルー社会とマチスタ (同時代ライブラリー (254))

やっと読破しました。最近、南米づいてるけど、こちらは国際政治テーマではなく、タイトル通り精神医学の本。同じ著者による『豊かさの精神病理 (岩波新書)』や『やさしさの精神病理 (岩波新書)』は、以前に興味深く読んだことがある(いずれも岩波新書。前者はバブル期の日本、後者はポストバブル不況期の日本が背景)。
日本の階級格差は広がりつつあるとは言え、ペルーの階級格差は日本と比べてケタ違いであるとか、ペルーの貧困層の大部分を占める先住民系のペルー人は、スペイン語ではなくケチュア語を母語にし、そのため行政サービスや法的救済にアクセスするチャンスが制限されているなど、日本にはない状況があるが、どちらかと言うと「ペルーも日本も変わらないんだな」と思わせる事例が多いような気がした。いや、読者である私の理解を絶するような事例は、印象に残らないだけなのかも知れないのだが。
豊かさの精神病理 (岩波新書)

豊かさの精神病理 (岩波新書)

やさしさの精神病理 (岩波新書)

やさしさの精神病理 (岩波新書)