自宅から至近距離に「メンタルケア」という看板を出しているところがあるのを以前から知っていたので、そこを訪ねてみることにする。
考えてみれば最寄り駅周辺は、いろんな医院・医療機関が集中していて、ありがたい。お医者さんじゃないけどお世話になっている整体師さんも、駅のすぐそばだし。
飛び込んでみると、予約制とのこと。すぐに診てもらえるわけじゃないんだ。
当方の時間が比較的空けやすいのは、土曜日と、もう一日。しかし土曜日は2週間後の日付を言われた。さもありなんというか、繁盛しているようだ。そこでウイークデーのもう一日の方を申し込んでみた。こちらは翌週の予約が取れた。
で、受診当日。30前とおぼしき若い女医さんが担当だった!こういうのを喜ぶ人もいるかも知れないけど、以前から弊ブログを読んでくださる方はお気づきの通り、私はどうも若い女性が苦手というか、なんとなく相性が悪いことが多いのだ。まあそれは顔に出さないように努力したつもりだが。
まずは問診。ほぼ前回のエントリーに書いた内容を話し、鬱じゃないかと思って受診した旨を告げる。
「おっしゃるとおり、鬱だと思います」
なんとなく素人診断と結果が同じというのも、つまらない気がしたが、そんなこと考えても仕方がない。
「薬を出します」
ああ、やっぱり薬物療法か…岸田秀&町沢静夫『自分のこころをどう探るか―自己分析と他者分析 (集英社文庫)』や大平健『豊かさの精神病理 (岩波新書)』『やさしさの精神病理 (岩波新書)』の読者としては、大量の問診の積み重ねによる治療もあるのかなみたいな想像していたのだが、まあそんなもんかと少しがっかりしたような安心したような変な気分。
薬の副作用による異常が出ないか基礎データを取るためと称して、採尿と採血。点数稼ぎでしょと思ったけど言わなかった。あとで請求額が6,000円を超えているのを見てびっくりした。
で、薬を2種類、処方してもらった。「パキシル」というのと「ジプレキサ」というの。一緒に渡された「お薬情報」を読むと、副作用とか恐ろしげなことが書いてある。精神科の薬というのはどれも劇薬扱いなんだろう。現代医学というか薬学の発達はすさまじく、池谷裕二&糸井重里『海馬―脳は疲れない (新潮文庫)』には「頭をよくする薬」がもうできているというような話すら書いてあったと記憶している。
で、現在、服薬中である。薬の効果は確かにあったと思う。「思い出し怒り」や「思い出し恥ずかしがり」は確かに減った。その分、頭の中が空っぽになったような気分である。
なんとなく「元に戻った」という感じで、世の中がバラ色に好転したということではない。そうなってしまっていたら、それは鬱が躁に転化したということで、それはそれで問題だろう。知らんけど。
追記:「パキシル」も「ジプレキサ」も「はてなキーワード」ができているのに驚いた。
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