🍉しいたげられたしいたけ

NO WAR! 戦争反対!Ceasefire Now! 一刻も早い停戦を!

ポール・ド・クライフ、(訳)秋元寿恵夫『微生物の狩人』上・下(岩波文庫)

微生物の狩人 上 (岩波文庫 青 928-1)

微生物の狩人 上 (岩波文庫 青 928-1)

微生物の狩人 下 (岩波文庫 青 928-2)

微生物の狩人 下 (岩波文庫 青 928-2)

名著(だと思う)『ストレスとはなんだろう―医学を革新した「ストレス学説」はいかにして誕生したか (ブルーバックス)』に「細菌の狩人」という表現がしばしば登場するので、興味を持って読んでみた。レンズの組み合わせによる拡大装置を、「天体望遠鏡」として空に向けるかわりに、「顕微鏡」として地上に向けた人々の物語。しかし天文学の巨人ガリレオが17世紀に活躍したのに対し、微生物学の先駆者レーウェンツフックこそガリレオとほぼ同時代人と言えるものの、細菌学の両巨頭パストゥールとコッホの登場は19世紀を待たねばならなかった。従って望遠鏡天文学の創設への日本人の関与は皆無であったのに対し、細菌学のスタートには北里柴三郎、志賀潔、秦佐八郎らが十分間に合った。