共謀罪法案(組織的犯罪処罰法改正案)に反対する集会やデモ、パレードには、いくつか参加しておこうと思っている。前回はこちら。
今回の会場のエンゼル広場というのは、名古屋市の久屋大通(いわゆる「100m道路」の一つ)の、中央分離帯にあたる部分にある公園の一部。他にも愛称のついたイベント会場がいくつか隣接している。
新聞社やTV局がカメラを設営していた。
デモ先導を待つ車列。
アイキャッチ画像用に、参加者の持ってるプラカードを接写。
リレースピーチ。愛知県弁護士会の池田会長、名古屋大学大学院法学研究科の本教授、それに日本キリスト教団名古屋中央教会の草地牧師が挨拶に立った。
草地牧師は、法衣っていうのかな、ミサで使用する服装で演壇に登場した。
草地牧師によると、戦前の治安維持法により日本キリスト教団の牧師124人が逮捕され、4人が獄死、3人が出所直後に死亡したとのこと。これは知らなかった!
教会のミサはことごとく特高警察の監視下に置かれ、少しでも反国家的と解釈可能な説教をすると、それこそ言いがかりのようなことであっても、ただちに摘発対象になったという。一言で言うと、弾圧されたのだ、まさに。
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思うに今回の共謀罪に限らず、ここ何年かで矢継ぎ早に成立した特定秘密保護法、安全保障法制などは、いずれも政府の権限を強化し国が国民の権利を制限しようとするベクトルであることには、よくよく注意を払っておく必要があると考える。ネットでは痴漢冤罪を例に引いて「人権の暴走だ」などという言舌を見かけることがあるが、これはとんでもない逆立ちした論理である。痴漢冤罪にはそれに先立って痴漢という大問題があるが、今は措く。被害者とされる側の一方的な申し立てにより逮捕や長期間の拘留が可能というのは、人権の制限に他ならないのであって「人権の暴走」とは真逆の状況ではないのか。
5月20日のエントリー に引いたいくつかの事例のうち、瑞穂区でマンション建設に反対した住民が、工事現場の作業者の一方的な申し立てによって逮捕され、1週間もの拘留ののち起訴された事件は、今日の挨拶でも誰かが言及していた。
これは 5月3日の「愛知憲法会議 市民のつどい」で配布されたチラシの一部だけど。
痴漢冤罪と構造が同一だよね。権力者ならぬ一般市民である我々が求めたいのは、そのような人権の制限こそを排除する立法なのだが、我々の住む社会のベクトルがその真逆に向かっていることに、危惧を抱くのだ。
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続いて民進党の大塚参院議員、近藤衆院議員、共産党の島津衆院議員が登壇した。あとメッセージがいくつか読み上げられた。
デモ出発。
コースは久屋大通を北上し、広小路通りで折り返して…
栄交差点から大津通を南下した。
「いやです! 共謀罪」
主催者発表によると、参加者は1,300人とのこと。弁護士が100人参加したそうだ。
参加者の連れていたわんこ。
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