しいたげられたしいたけ

拡散という行為は、元記事の著者と同等以上の責任を拡散者も負う

中島らも『異人伝―中島らものやり口』(講談社文庫)

異人伝 中島らものやり口 (講談社文庫)

異人伝 中島らものやり口 (講談社文庫)

いくら私が不健康な生活をしていると言っても、この著者ほどではないと思う。なにせ著者は、アル中でヘビースモーカーでうつ病を公言しており、大麻取締法違反で逮捕歴まである。
本書は著者の生前に出版された最後のエッセイ集で、長いものもあるが大半は2〜3ページで完結しているから、電車の中などで読むには最適である。
子ども時代の回想から始まってほぼ時系列的に話題が並ぶが、最後の2本は「死」について語っている。それも「個体からの解放」と明るいイメージで語られる。
また、後ろから3本目のエッセイでは、不慮の死を遂げた景山民夫が話題に上っている。
まるで何かを予感していたようだと感じない人はいないんじゃないだろうか。