しいたげられたしいたけ

選択的夫婦別姓の早期実現を求める

吉川幸次郎『漢の武帝』(岩波新書)

漢の武帝 (岩波新書 青版 (24))

漢の武帝 (岩波新書 青版 (24))

著者が『近くて遠い中国語―日本人のカンちがい (中公新書)』で絶賛されていたので、読んでみたくなった。初版1949年のロングセラーである。
漢の武帝とは、2000年前の中国の独裁君主で、前漢帝国の絶頂期を象徴する人物である。
この著者に限らず、漢文を教養の基礎にする人の文章は、読みやすくて好きだ。逆に、英文の翻訳調の文章はどちらかというと苦手である。
日本文学では中島敦が最も好きな作家の一人だが、本書p187で

李陵の悲劇は、近ごろ中島敦氏の「李陵」一遍に、えがきつくされて余蘊がない。

という文章を見出して、不思議な感慨にとらわれた。

李陵・山月記 (新潮文庫)

李陵・山月記 (新潮文庫)