しいたげられたしいたけ

「黒い雨」訴訟の控訴に抗議する

『床下の奴ら』届きました

床下の奴ら―庭付き・ネコ付き・一戸建て

床下の奴ら―庭付き・ネコ付き・一戸建て

やっぱいいわ〜、これ。
著者の住む一軒家の床下に住み着いた野良猫二十数匹と、著者との「飼っているんじゃない」「でもまるきり無視しているのでもない」という不思議な交流の物語なのだが、その「お前はお前で生きていけ。俺は俺で生きてゆく」という距離感が絶妙なのだ。はっきり言ってうらやましい。
中でもじんときたのが第二話。著者は床下の猫たちと積極的には関わらないと決めているそうだが、一度だけその禁を破ったことがあるという。ある年、床下に集まる猫の一匹が子猫を生んだのだが、その中に重い障害を負った子猫がいた。
ある寒い日、その障害を持つ子猫が血を吐いた。著者は、子猫を毛布に包み、車で獣医のところに連れて行こうとした。
そのとき、母猫は著者の手にそっと自分の前足を乗せたのだそうだ。
「そっとしておいてくれ」と言うつもりだったのか、「お願いします」と言ったのかは今でもわからない、と著者は書く。
種を超えた、言葉を超えた、心の絆。