🍉しいたげられたしいたけ

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島田荘司『占星術殺人事件』(講談社文庫)

占星術殺人事件 (講談社文庫)

占星術殺人事件 (講談社文庫)

綾辻行人『人形館の殺人 (講談社文庫)』の作中では、この作品の内容が史実扱いされているw
未読だったので読んでみた。
確かにメイントリックは素晴らしいものだと思う。
だけど、このような事件が実際に起きたとしても、その謎が作中にあるように40年間も解かれなかったということは、ぜって〜ありえないと思う。
なんでかというと、探偵役の御手洗潔は古びた一万円札をヒントに事件の謎を解いたけど、もっとダイレクトなヒントが、世の中ではわりと知られているからだ。子ども向けのおもちゃのトリックカード。私は実物は見てないけど、野崎昭弘の『逆説論理学 (中公新書 (593))』という本の中で写真が紹介されていたので知った。同じ原理のgifアニメがpya!にも投稿されている(URLはあえて貼らない)。だからもし作中にあるように「日本人総素人探偵」みたいな状態だったら、そのトリックカードのことを知っている人が一人や二人はいたはずだと思う。
いらんことだが、amazonによると『逆説…』の初版は'80年で『占星術…』の初版は'81年。だから、もし島田荘司が『占星術…』発表前に『逆説…』を読んでいたら、頭をかかえたんじゃないかな?
そんなわけで私は、メイントリックは最後まで読む前に予想できちゃったけど、実は犯人は外しました(^▽^;
人形館の殺人 (講談社文庫)

人形館の殺人 (講談社文庫)

逆説論理学 (中公新書 (593))

逆説論理学 (中公新書 (593))