🍉しいたげられたしいたけ

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しつこくお金持ちの話

2/2のエントリー には「この話題はこれくらいにします」と書いたが、面白い話を仕入れたのであっさり反故にしてしまう。「面白い」というのは「興味深い」という意味であって、必ずしも「愉快」という意味ではない。どっちかつーと「不…」まあ読んでください。
上記に先立つ 1/31のエントリー に「一億を超えると、資産が資産を生み始めるようだ」と書いたが、それを情報主にポロッと言ったら全力否定された。資産が一千万でも二千万でも、それを上手に運用する方法はいくらでもあるんだと。
その会話が、いかにも意識のギャップを浮き彫りにしてくれたようで興味深く感じたのだ。

情報主「仮に余剰資金が二千万あったとするだろ?」
「ねーよ!(-"-;」(言わなかったけど)
情報主「それを4〜5百万ずつの小口にわけて、だな」
「どこが小口だ!(-"-;」(言わなかったけど)
社債とか株式とかいろんなジャンルの債権に分散投資するんだそうだ。で、あとは「寝とく」んだそうだ。つまり満期まで忘れるんだそうだ。
証券会社から満期の連絡を受け取ったときには、たいていニンマリする結果がついてくるとのこと。
投資先は、バラエティ豊かであればあるほどよいんだそうだ。リスク分散ってことだな。
まあなんとなくわからなくもない。バブルの時代には、私のようなびんぼー人でも定額貯金の満期には「えっ?」と思うような利子がついていたことがあった。ご存じの通り今は全くダメだけど。

私「ネットでときどき話題になるFXとかは?」
情報主「やらない」
ハイリスクなのと、業者に手数料を儲けさせるだけだというのが理由らしい。もともと資産家なんだから、ガツガツする必要はないんだね。

だがここで疑問が。バブル期並みの金利がつく債権の情報を、どこから入手するのだろう?
情報主「株屋がむこうから持ってきてくれるだろ」
(゚Д゚;
(´Д`;;;
証券会社が社債を募集している地元企業の情報を、カタログ販売よろしくいろいろと並べてくれるので、その中から気に入った投資先を選ぶんだそうだ。
なんとなく納得した。
ちょっと前の人気増田「金持ちになったら」に「銀行って行く所じゃなくて、向こうからこっちに来るもの」と書いてあった。こっちに来るのは銀行だけじゃなくて、証券会社もそうだったのだ!
情報主「うちなんかに来てくれるのは、地元の中小の株屋だけだけどね」
「謙遜になってね〜よ!ヽ(`Д´)ノ」(言わなかったけど)
しかしこれも納得がいく。私は自営業者だが、以前に「法人成り」を検討したことがあった。弊ブログにもちょっと書いたかな?
で、税理士さんに会社設立の手順を教わったことがあるのだが、銀行から預金証明書を発行してもらわなければならない。その時に預金を信金・信組に預け替えなきゃいけないことを聞いた。
銀行には、都銀−地銀−第二地銀−信金・信組という歴然たるヒエラルキーが存在し、都銀とかはもっぱら一部上場企業など有名企業と取引し、零細企業は信金や信組じゃないと相手にしてくれないのだ。
証券会社にも大手−準大手−中堅−中小とあるが、それぞれ相手にする企業のサイズが違うのだろう。知らんけどね。

別のところで「証券会社は、100万円投資をする客は一瞬でスッテンテンにし、1億円投資する客には一度だけ儲けさせ、100億円投資する客はずっと儲けさせる」という言葉を読んだことがある。ネットではなく雑誌だったからソースを示すことはできない。「素人が株なんかやるもんじゃない」という戒めの言葉だが「100億円投資する客にずっと儲けさせる」というのはどういうシステムだろう、と疑問に思っていた。
企業は資産家から資金調達ができる。証券会社はコンスタントに手数料を稼ぐことができる。資産家は当然利子を受け取ることができる。
企業・証券会社・資産家の利益が見事に一致しているから、こういうシステムが存続するのだ。
1/31のエントリーに「チェーン店本部・開発会社・地主の利益が一致しているから、日本のファスト風土化がすごいスピードで進行した」と書いたが、これにそっくりな構造である。
いやあらためて文字にしてみると、すごい平凡なことだよね。言い古されたことだよね(-_-;

しかし情報主んちの資産は、100億は行ってないはずだぞ。1億は確実に超えているが。以前のエントリーに書いた、チェーン店を建てた田んぼと遊休地の他にも、相続税を払うために土地を売ったとか言っていたぞ。自宅は当然持ち家だ。10億のオーダー?でもどのくらいの額を運用に回しているかは知らない。
これも、だからこその「地元の中小の株屋」なのかも知れない。日本には麻生さんちとか鳩山さんちとかド外れた資産家の家庭がいくらでもあるから、大手証券会社はそういうところを相手にしているんだろうな。
それはそれでいいのだ。資産運用が経済を回していることを否定はしない。
しかし、日本の古典ともいうべきマンガ『ナニワ金融道』に、素人が先物をやっても絶対に負けることを「お前、世界チャンピオンとボクシングをして勝てるか?」と譬えたシーンがあった。先物だけじゃなくて、証券会社というセコンドがついてないリングでボクシングをすることも、つまり証券会社が持ってくる企業情報なしで株をやることも、いわば目隠しをしてプロボクサーと試合をするようなものじゃないのか?ネット?寝言は寝てから言うように。真に必要な情報がネットからは決して得られないことは、何度も何度も何度も体験している。資産運用でじゃないけど。
資産家じゃない一般投資家は、最初から排除されていないか?

もう一言だけ。現在の日本では証券取引にかかる税率が優遇されている。今日付けの『しんぶん赤旗』の「潮流」(朝日新聞でいうところの「天声人語」にあたる欄)には、「株の取引や配当にかかる税金が本来の20%の半分、10%」「欧米ではだいたい30%」と書いてあった。
なんか「成り上がろう!」というやる気もなくす話だなぁ…
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