🍉しいたげられたしいたけ

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「スイッチOTC薬控除は12,000円から」は朗報かもだが「社会保障は自己責任」の制度設計はもう始まっているのかという危惧も

例によって、他の方のブログ記事紹介から入ります。

blog.takahasikaikei.com

一部を引用させていただきます。

2017年(平成29年)からあらたに加わる、所得税のスイッチOTC薬控除。スイッチOTC薬という薬を買えば所得税で控除が受けられるという制度です。

このスイッチOTC薬控除は、前からある医療費控除の特例です。医療費控除は10万円超使わなければ控除がありません。つまり最低額は10万円。これに対して、スイッチOTC薬控除の最低額は12,000円です。

2017年って、来年からじゃないか! 弊ブログを読んでいただいているみなさん、ご存知でしたか? 私は全く知りませんでした。

ただし、控除を受けるためには次の要件を満たす必要があるとのことです。

  • 健康診断を受ける
  • 予防接種を受ける
  • メタボ検診・がん検診を受ける

元サイトでは、ゆかいなイラストともにわかりやすく説明されていますので、ご興味をお持ちになられた方は、ぜひご参照ください。

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命に係わるほどじゃないけどヘンな薬を飲んでいる。合計額は軽々1万2千円を上回っているはずだから、検討するっきゃないと思った。健康診断はじめとする条件とやらも、サボり気味ではあるが本来やるべきことで高いハードルではない…と思いつつ、そもそも「スイッチOTC薬」って何だ、自分の飲んでいる薬は対象なのか、ってことで、さらに検索した。

「Goo! ヘルスケア」の説明が、わかりやすかったかな。

health.goo.ne.jp

何と、2007年から公開されているサイトじゃないか! 制度はそんな前から準備が始まっていたのか! そりゃそうじゃなきゃ来春より実施にはならないだろうけど。

これも一部を引用。

 OTCとは「Over The Counter」の略で、街の薬局のカウンター越しに売られる薬、つまり市販薬のことを指します。以前は医療薬であったものが、市販薬として薬局でも買えるように販売が許可されたものを、医療薬から市販薬(OTC)にスイッチされたということから「スイッチOTC」といいます。 

そして、どのような薬がスイッチOTC薬に該当するかは、厚生労働省のサイトを参照するのが最新で正確のようだ。

www.mhlw.go.jp

上掲サイトより「スイッチOTC医薬品有効成分リスト(平成28年3月31日時点)」というリンクを踏んで、PDFファイルを開いてみた。カタカナの薬品名ばかりでピンとこない。ということは、うーん、残念ながら、私が服用している薬は該当しないようだ。飲んりゃカタカナでも思い当たるはずだから。そもそも私の場合、医者に処方してもらってる薬が主で、市販薬は比率としては多くなかったのだった。

トクホみたいに「スイッチOTC」の表示がパッケージに印刷されるようになれば「ああ、これが」となるだろうけど、「Goo! ヘルスケア」のサイトには「スイッチOTC薬と明記されているわけではない」と書いてあったし。

   *       *       *

ここで思い出したのは、TVタレント長谷川豊氏の炎上騒動のことだ。ホッテントリによると、ブログの書き込みが理由でテレビ大阪の番組を降板させられたとのこと。

例によってブコメの方をリンク。

b.hatena.ne.jp

id:fujioka223 さんのエントリーによると、読売テレビの番組「クギズケ!」の出演予定者一覧からも、名前が消えていたとのこと。ただしこちらは未確認情報なので、推移を見守る必要がある。

fujioka223.hatenablog.com

これまで書いてきたとおり、私ははっきりと長谷川氏に批判的な立場である。長谷川氏を支持するネット民は、長谷川氏の問題提議自体は間違ってはいなかったという論を展開している。それに関しては ズイショ(id:zuiji_zuisho)さんが適切な(と私には思える)反論を行っているので、これもリンクを貼らせていただきたい。

zuisho.hatenadiary.jp

これも一部のみ引用。本当はこの前後が的確で痛烈なので、未読の方はぜひご一読願いたい。

人はよく問題意識の正しさをそのまま自分の行いが正しい論拠にしようとするが、それはしばしば誰でも解ける問1.だけ解けてその後の問10.までは軒並み出鱈目を書いた癖に、それで10点の答案が返ってきた時「問1.の配点が10点なのはおかしい。80点くらいあるはずだ」と主張してるのと同じレベルだったりする。あなたが「間違ってない」と思ってる部分については他の多くの人だって間違ってない。 

ここまでを踏まえたうえで、「医療費の高騰」に関して、愚考を巡らせてみたくなった。

長谷川氏に指摘されなくても、膨大する一方の医療費の先行きに対して、多くの人が危惧を抱いていることは想像に難くない。そしてこの問題は、まさしく ズイショ 氏のいう「複雑さに耐えなければならない」代表のようなものであって、決して長谷川氏が主張するように、人工透析患者の一部を切り捨てることによって解決する性質のものではないのだ。

しかし一方で、「医療を始めとする各種社会保険は、しかるべき責任を果たしたものだけが受けられる」という思想もまた、少なからぬ人の脳裏に浮かぶものだろう。行政は、そうした思想に基づいた制度設計を、すでに手掛けているんじゃないかという気も少しした。

アメとムチというやつである。今回のスイッチOTC薬控除のような、「一定の責任を果たすと控除が受けられる」という新制度なら、まだ抵抗感は少ない。もう少し範囲を広げてくれてもいいのに、とさえ思った。逆に、「これこれの責任を果たさないと補助が受けられませんよ」という新制度は、あるのかな? そのあたりに対して、アンテナを高く掲げ感度を上げなければならないかな、とも思った。繰り返しますが、恥ずかしながら私はスイッチOTC薬控除のことを全然知りませんでした。

もっと極端な場合は、我々の正当な権利だと思っていたことが、ちょっとずつ一方的に削られることだって、ありうるんですよ。厚生年金の掛金が、ずっと半年ごとに1%くらいずつ上がり続けていることは、お気づきでしたか? この10月からまた掛金が上がったので、給与明細をチェックしてみてください…と書こうとしたら、yasu (id:eyasu2008)さんのところに財務省公表の過去の保険料率のまとめがありましたので、こちらもリンクを貼らせていただきます。

www.eyasu2008.com

追記:

長谷川氏「クギズケ」降板の件、確定情報来ました。

www.hochi.co.jp

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