先月の記事はこちら。
このところの政治状況は、悪くなる一方のように感じている。最近のホッテントリでは、これとか。
記事から何行か引用。
衆院憲法審査会は二十四日、憲法で国家権力を縛る「立憲主義」などをテーマに議論した。自民党の中谷元氏(与党筆頭幹事)は、二一条の表現の自由に制約を加えている同党の改憲草案について「極めて当然のこと」と、一定の制約が必要との考えを示した。草案の撤回にも応じなかった。
≪中略≫
現行憲法は国民を権力から守るため、国会議員ら権力側だけに憲法の尊重擁護義務を課しているが、自民党の草案は国民にも尊重義務を課す内容。中谷氏は、これについても「国民も憲法を尊重すべきことは当然」と指摘した。
…どこから反論したらいいのか、途方に暮れ脱力するような報道である。そう言えば先週、カーラジオでNHK第一の「夕方ニュース」を聞くともなしに聞いていた。ニュース解説のテーマが、憲法審査会の審議入りに関してだったが、解説者の語り口の随所に違和感を感じた。自民党改憲草案の「家族は助け合わねばならない」という項目に関して、明らかに笑いを含んだ口調で(少なくとも私にはそう聞こえた)「そういう考え方に反対する人もいますね」と言ってみたり…あの条文の問題点は、本来国家が保証すべき生存権を、家族に押し付けようとしていることなのだが。
後から考えると、あの日の放送の最大の問題点は、自民党の改憲草案が「立憲主義」または「憲法は国家権力を制限する」という考え方を否定している点について、一言もコメントしていなかったことだ。私の記憶違いでなければ、確かにそうだった。
与党関係者は、すでに憲法を、国家権力を制限するものだとは考えていないのではないかと思われるフシが、折々につけ感じられる。国民の大多数が支持しているか無関心でいる間に、やれるだけのことをやってしまえとでも考えているのだろうか。
その具体例として、沖縄の高江や辺野古における行政側の強権発動が思い浮かぶ。現地からの報告を、読めば読むほど気が重くなる。ところがネットでは、「週刊新潮」の記事レベルの表層的な知識しかないとしか思えない人に限って「沖縄に関しては複合的な視点を持たなきゃいけないよ」などと饒舌になり、逆に状況を知れば知るほど口が重くなるというパラドックスのような状態にある。私は自分に何か語る権利があるとはとうてい思えない。勝手に他の人を引き合いに出させてもらうと、 d:id:SPYBOY さんは政権批判や、あるいはマスコミ、野党批判に関してはきわめて饒舌である。ご趣味の映画についても、すごく詳しい。しかし沖縄に関しては、「20代の頃、沖縄には仕事で随分通っていました。散々泳ぎました(笑)」(d:id:SPYBOY:20161021)とおっしゃっているにも関わらず、決して多弁ではない。「沖縄のことは沖縄の人が決めるしかない」というスタンスである。本当にそうだろうな、そうなるだろうな、と思う。
それでもあえて書いておかねばならぬと感じるのは、高江や辺野古における問題は、機動隊と反対派のどっちがひどいことを言ったかなどということが本質ではない、ということだ。強権を発動しているのは間違いなく行政側である、ということだ。
現行の日本国憲法においても、個人の権利を制限する文言は存在する。「公共の福祉」という言葉だ。私は法律を専門的に学んだ人間ではないが、法律の専門家によると、この言葉は「人権を制限するのは人権のみ」と解釈するが通説だそうだ。他人の人権を制限するような行為は制限される、ということだ。ヘイトスピーチなどは、まさしくこれに該当し、弁護の余地はない(弊ブログでは 7月3日の記事 参照。もちろんちゃんとした専門書か解説書に当たってもらった方がいいが)。
これが、自民党改憲草案では、ことごとく「公益及び公の秩序」にすり替わっている。この文言からは、どうやったって「人権を制限するのは人権のみ」という解釈は出てこない。それどころか「国家権力はいつでも人権を制限できる」という解釈こそが、容易に出てくるではないか。
機会あるごとに何度でもはっきり言います。私は自民党改憲草案に基づく改憲に反対します。
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つわけで、毎度のことながら笑っちゃうほど無力だけど、今月のうちの市の戦争法制(安保法制)の撤廃を求めるアピールにも出てきた。
顔消しすいません。
なんかスマホカメラの調子が悪くて、元々甘いピントがいつもより合わなかった。一眼は持ったことがないし、買ったとしても視力が極端に悪いから、ちゃんと使いこなせる自信がない。
人数は先月より若干増えた。ざっと数えたら20人台。30人までは行ってない。
今回はこのプラカードを持った。
どのあたりの状況を反映してかはわからないが、署名に応じてくれる人が、先月や先々月より多かった。ちゃんと数えたわけじゃないけど。
勝手に恒例「アベ政治を許さない」
署名者が、列を作ってくれているではないか!
ご協力ありがとうございます。
気まぐれで、アピールが終わった後の様子も撮ってみた。
わざと人気のないときを撮ってます。電車の発着時は、さすがにもうちょっと混んでいる。
あっ!
イルミネーションが点灯した!
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