前口上
1月3日のエントリー「三島由紀夫はなぜ『卵』を好んだか?」に関連して、パソコン通信時代に、こんな童話を作ったことがあります。ただし今回はサルベージできませんでしたので、筋を思い出しながらの再話になります。
1回では完結しないので連載にします。何回で完結するかは、書いてみないとわかりません。そんなに長くはならないはずです。
自分で絵をつけようかなと思ったのですが、それをやると着手まで長くなるので、フリー素材をお借りすることにしました。
番号を細かくつけています。本来は、番号ごとに絵をつけるつもりでした。
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1
スーはかしこい女の子。
2
スーが八つになったとき、おばあちゃんが言いました。
「ししゅうをおしえてあげようね」
スーはおばあちゃんが大好きです。
3
お父さんがししゅうのどうぐを買ってくれました。
スーはお父さんが大好きです。
4
お母さんがお花をおなべでにて糸をそめてくれました。
スーはお母さんが大好きです。
5
おばあちゃんにおそわりながら、スーはししゅうをはじめました。
さいしょはめんどうくさかったけど、
白いぬのの上に、きれいなもようができるようになると、
どんどんたのしくなりました。
6
スーはおばあちゃんとお母さんに、糸をそめるお花や草もおしえてもらいました。
バスケットにお花や草をあつめてくると、それでお母さんが糸をそめてくれるのです。
7
おばあちゃんはスーに言いました。
「山のむこうのお花ばたけには、けっして行ってはいけないよ」
8
「どうして行ってはいけないの?」
スーはたずねました。
「むかしね、山のむこうのお花ばたけにいったまま、
かえってこなかった女の子が、何人もいたというんだよ」
スーはこわくなりました。
(つづく)
かわいいフリー素材集 いらすとや 様より
追記:
続きです。
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