しいたげられたしいたけ

空気を読まない。他人に空気を読むことを要求しない

Rosemary Manning"Dragon in Danger"(Puffin Books)

Dragon in Danger (Puffin Books)

Dragon in Danger (Puffin Books)

なんでこんな本を読んだかというと、10年以上前にアルクが「ペンギン・マラソン」という、半年で易しい洋書を12冊読破しようという企画をやっていて、おっちょこちょいにもそれに参加を申し込んだのである。パフィン・ブックスとはペンギンと同じ出版社から出ているジュヴナイルの名前である。
当時の私の実力では、これは明らかに暴挙であって、12冊のうち1冊Philippa Pearce"The Elm Street Lot"というのを、半月どころか中断し中断し1年以上かけて、ようやく読みきって、あとはお蔵入りさせていたという情けない次第であった。
あれからPaul Sloane & Des MacHaleの"Lateral Thinking Puzzles"シリーズとかBrian W. Powleの"My Humorous Japan"シリーズとかを何冊も読み、多少は自信がついたので再チャレンジ(しかもずいぶんと以前によみさしの続きから)したのである。
しかし、やっぱり難しいわ(;^^A英語圏の少年少女はこんな本をすらすらと読んでいるのかしらん?とにかく未知の単語が次から次へと出てくるのである。英語の単語数は本当に底なしじゃないかと思われるぐらい、次から次へと知らない単語が出てくるのである。聞いた話だが、ドイツ語やフランス語は、文法は英語なんか比較にならないくらい複雑だから、初学者にとってはとっつきは悪いが、最初の壁をなんとか突破してしまうと語彙数が底なしということはないので、外国語として学ぶ人間にとっては都合がいいという。本当かどうかは知らない。
物語は、イギリス南部のコーンウォールにR.Dragonという名のドラゴンが住んでいて、夏休みに別荘にやってきたSusanという少女と仲良くなる。R.Dragonは人語を解し、鼻の穴から緑色の煙を吹き、人間を背に乗せて空を飛ぶこともできる。さらにアーサー王の時代から生きていると自称し、魔法も使えると主張するが、本当かどうかさだかではない。だいたい物語の中では、空を飛んでいる姿さえなんやかんや理屈をつけてなかなか見せてはくれない(ある意味それがいいのだが)。Susanが町に帰るとき、Dragonは「自分も休暇を取る」と言い出して町まで彼女についてゆく。そしてそこで、大人たちや子どもたちを巻き込んだけっこうな騒ぎを起こし、やがてDragonを拉致してひと儲けをたくらむ悪漢たちが登場するのだが、周りの人間の思惑を知ってか知らずか、Dragonはマイペースというか能天気を貫く。クライマックスに向けてDragonの奇妙な超能力(?)が小出しにされていくさまが、なかなかに楽しい。