話題はπ(円周率)、黄金比、ピタゴラスの定理、正多面体、フィボナッチ数列など。特に最後のものは、著者の専門に近いらしく、力が入っているように感じられる。
ほんの一例。まず著者はフィボナッチ数列に成り立つ公式を1ダースほど紹介する(p209)。例えば…
Fn-1×Fn+1−Fn2=(−1)n
この公式の数学的帰納法を使った証明は、本書p211〜212に示されている。
そして著者は、ルイス・キャロルが考案したと言われる幾何学パズルを、この公式を使って謎解きする。下に示すのは、本書p220の図に着色したものである。ルイス・キャロルの幾何学パズルとは、上の大きい正方形を太線に沿って切り離し下の長方形のように並べ替えると、面積が小さい正方形一つ分だけ増える(ように見える)のはなぜか、というものである。実は上の正方形の一辺は8=F6であり、下の長方形は5×13=F5×F7であり、上記の公式の応用になっていると言うのだ。なるほど。
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