
- 作者: 子母沢寛
- 出版社/メーカー: 中央公論社
- 発売日: 1997/02/18
- メディア: 文庫
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新選組三部作の第三部。しかし「三部作」とくくられているわりには、第二部の『遺聞』とはだいぶ趣を異にしている。『遺聞』は資料の引用を多く含み論文集のようなイメージなのに対し、本書は『物語』と題されているだけあって、小説仕立ての短編集。候文や白文の引用はほとんどないので読みやすい。また沖田総司の黒猫のエピソードや吉村貫一郎の「此弐品拙者家へ」(後に浅田次郎が『壬生義士伝』という長編に仕上げた、あれ)は、本書に登場する。エンタメとして読むのであれば『遺聞』をすっ飛ばして本書だけを読むのもアリかな、という気がする。
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