🍉しいたげられたしいたけ

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中山成彬前国交相発言の異常さについて

少し時間をおいてよく考えたら、この人は、はっきりと違法なことを口にしているのではないか?
「中山国交相:「がんは日教組、解体しなければ」宮崎で発言」
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080928k0000m010068000c.html

 中山成彬国土交通相は27日、宮崎市で開かれた自民党宮崎県連の会合などで「日本の教育のがんは日教組(日本教職員組合)だ。日教組は民主党の最大の支持母体で解体しなければいけない」と改めて日教組を批判した。

日教組にからめて政敵である民主党を攻撃している卑しさもさることながら、「日教組を解体」というのは要するに「組合つぶし」ということで、まぎれもない不当労働行為=違法行為なんじゃないのか?
労働者の団結権は憲法28条と労働基本法で認められている。民間に置き換えたら、会社の経営者が「組合はうちの会社のガンだから、組合を解体しなければならない」と言っているのと全くイコールだよこれ。
辞任は28日だから、この記事の時点では現役の閣僚である。閣僚が公の場で「違法行為」を堂々と宣言するという異常さを、いったいどう認識したらいいのだろうか?
07/22のエントリー にも書いたが、実生活でかなり近しい人から聞いたところによると、学校の先生方の負荷は、今、ものすごいことになっているらしい。
文科省に提出する書類の作成に追われて、土日もほとんど休めない状態が、年度始めからずっと続いているそうだ。
別の人だが、先生をやっている人から「やらなければならないことを書き出してみたら、100項目以上に達した」という話を、直接聞いたこともある。
尾木直樹氏の著作『教師格差―ダメ教師はなぜ増えるのか (角川oneテーマ21)』『バカ親って言うな! モンスターペアレントの謎 (角川oneテーマ21)』にも、現役教師のすさまじい勤務実態が書かれている。
中山前国交相は、恐るべきことにかつて文科相もやっている。まさか「組合つぶし」を目的に、こういうことをやらせているんじゃないだろうね?
BUNTENさんのブックマーク経由で、こんなブログを読んだ。『フツーの仕事がしたい』というドキュメント映画の紹介である。
http://ameblo.jp/kokkoippan/entry-10145459351.html

 映画の主人公は、住友系列の下請会社でセメントを輸送する36歳のトラック運転手。2005年3月神奈川県で、住友系列のバラスメント車(セメント輸送トラック)が横転し、運転手は死亡、対向車の乗客2名にもケガを負わせる事故が発生。事故を起こしたトラック運転手は、会社から「有給休暇を取ったら解雇だ」と言われ、事故当日40度の熱がありました。

 そして、同じ仕事をしている映画の主人公は、2005年3月の労働時間が552時間34分に達します。3月は30日だから1カ月の時間は全部で720時間。仕事以外の自分の時間は1日平均5.7時間しかありませんでした。1カ月の間に1度も家に帰れずに働いても月給は月30万円。残業代なし、社会保険・雇用保険なし、有給休暇もなしという状況で、さらに会社は、赤字を理由に毎月のように賃下げ。こうした中で、主人公は、労働組合が配布していた1枚のビラに出会います。ビラには、「誰でも一人でも入れるユニオン」と書いてあり、主人公は労働相談に訪れ、組合に加入。会社からは「組合をやめろ」と圧力を受け、組合をやめないなら退職願いを書けと迫られ、拒否すると、会社側は母親の葬儀にまで大挙しておしかけ脅迫し、暴力までふるいます(実際に監督のトカチさんは、蹴られ、空手チョップされ、メガネを壊され、カメラを持っている手にタバコをおしつけられるなどしたそうです)。

民間における「組合つぶし」というのは、すなわちこういうことなのである。

教師格差―ダメ教師はなぜ増えるのか (角川oneテーマ21)

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バカ親って言うな!  モンスターペアレントの謎 (角川oneテーマ21)

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