ちょっとくらいは弊ブログでも不正統計問題に触れておきたい。
一部引用。
BNPパリバ証券チーフエコノミストの河野龍太郎さんは「そもそも一国の経済運営とは、視界の悪い悪路を、バックミラーを頼りに運転するようなもの」と例える。経済指標の数値はリアルタイムでなく近過去のもの。バックミラーに映る近過去を見ながら、正しい道を進んでいるか判断する、という意味だ。
知人の知人という怪しいソースだが、研究者の間で悲鳴が上がっているという話をリアルで聞いた。彼らにしてみれば商売道具がナマクラだったというショックと、これまで公表された数値から「こんなに悪いのか」と判断していたら実態はもっと悪かった、という二重の意味だそうだ。
国の発表した統計の数字の信頼性が揺らぐということが、どれほど深刻でどれほど多方面に影響を及ぼす事態なのか、あまり論じられているように見えない論点を一つ追加したい。
日本という国が、世界から投資の対象となりにくくなるのだ。
先週の金曜日「報道ステーション」を観ていたら、米国で日本種のイチゴなどを栽培する植物工場を起業した日本人青年起業家が特集されていた。日本種イチゴは米国種に比べて糖度が高く、ビジネスとしては有望なのだそうだ。だが投資家を募るのにあたって、困難に直面しているそうだった。米国ビジネス界では、白人男性起業家が有利という明らかな傾向があることのほかに、日本人起業家の成功例が少ないことがネックになっているとのことだった。
思えば GAFA*1 または FAANG*2 と呼ばれるような世界的な新興企業が日本から出ないといううことは、さんざん言われている。その原因は複合的で、一つや二つには絞り切れないだろう。
話はズレるが、日本の国や地方の借金が際限もなく積みあがっていることも、日本の若者を起業から遠ざけている一因と思われる。国債・公債の発行額が増えると、その分だけ民間企業への投融資に回される資金が食われる。リスクの避けられない起業家の集められる資金が、日本と米国など諸外国ではケタがいくつも違うのは、こうした事情による。
参考までに過去記事へのリンクを。あまり参考にはならないか。
はてな「最新の人気記事」にまた変な記事が上がっている - しいたげられたしいたけ
なおタネ本は石弘光『国の借金 (講談社現代新書)』という本だが、過去記事には書名を書いてなかった。1997年初版のちょっと古い本で、Amazon で調べたらすでに版元品切れになっていた。
個人の起業と国への投資は違うと反論されるかも知れないが、事態はより深刻である。日本人より外国人のほうが人が悪いのだ。
日本という国が「投資の対象」とならなかったら、何になるのだろう?
「投機の対象」でしかない。
日本政府の財政政策が「株価維持」とわかっていたら、その動向を予測することはランダムな市場を予測するよりはるかに容易だろう。1990年代のアジア通貨危機のような悪夢が日本を舞台にして再発する可能性は、決して皆無とは言えないのではないか。
アジア通貨危機のときの標的は主にタイだったが、衰えたりとはいえ日本の経済規模は現在でもタイよりずっと大きい。しかし国際的投機家集団の操作できる資金量が、日本が株価や通貨を買い支えられる能力をしのぐと判断したら、彼らは直ちに牙を剥きかねない。自分たちが巨利を得るためなら、一国の経済の破綻など何とも思わない連中であることは、先般の危機が実証済みである。
統計偽装にせよ財政赤字にせよ、安倍政権だけの責任ではない(民主党政権だって責任がある)という弁護が出るのは、容易に予想される。だが厚生労働省メールなど政権からの圧力が暴露されているのは、安倍政権ではないのか? 防衛費やオリンピック予算などで財政赤字をさらに膨らませているのは、安倍政権ではないのか?
どうして安倍政権は「悪手」と呼ばれる政策を、こうもやすやすと連発できるのか?「悪手」が「悪手」と呼ばれるのは、どれもちゃんと理由があるのだが…
先週末、東京で大規模な反安倍政権デモがあったそうだ。ツイッターでは #AbeOut0223 というハッシュタグで拡散されたもので、「はてなブロガー」では SPYBOY(id:SPYBOY)さんや わんおぺまむ (id:one-mam)さんが参加されたとのことでした。SPYBOY さんのレポート記事へのリンクを貼らせていただきます。
私は地方在住なので東京でのイベントには容易に参加できない。せめて月一回開催される最寄り駅前の「戦争はイヤだ!」集会には、極力参加しようと思っている。ややもすると都合がつかず心ならずも何ヶ月もサボってしまうのだけど。
先月の記事はこちら。
先月に比べると、かなり暖かくて楽だった。しかし参加者は10人をちょっと超えた程度で、先月と変わらなかった。顔消し失礼します。
毎度書いているように、ここの集会は参加自由とは言え、メインは憲法9条改正反対の署名集めである。
手製のプラカードを持参することもあるが、今回は用意してあったものを借りた。
裏面。先月も同じものを貼ったな。まあいいや。
署名に応じてくださった方、その1。
署名に応じてくださった方、その2。
署名に応じてくださった方、その3。今回はわりあい反応してくれた人が多かったような。暖かくなったからかな?
話はぜんっぜん違いますが、よんばば(id:yonnbaba)さんたちのグループが「レッドカード運動」というのを企画されています。
嘘だらけの官邸に、レッドカードに見立てた赤い葉書を山のように送り届けようという行動です。
この運動をどうやって盛り上げるかに関して、当方からブコメで次のような提案をしてみました。
じじばばの会で再び望月記者を応援 - よんばば つれづれ
ブロガーやツイッタラーが、自分のブログやツイートに画像をアップしてから一斉投函、なんてどうですかね。誰か音頭をとって期日を決めてくれたら参加しますよ。
2019/02/19 22:07
そうしたら、翌日のエントリーで「面白い提案」「やってみよう」と言っていただきました。ありがとうございます。
葉書を手渡しできない遠方の方には、画像を参考にしてそれぞれ手作りしてもらってご参加いただくことになる。
とのことでしたので、さっそくアップされていた画像を真似て、Word で手作りしてみました。こんなものでいかがでしょうか?
パソコンのディスプレイには製作中のWord画面が表示されています。レッドカードの色合いや「退場!」のフォントがオリジナルと違うのが気になるところですが、ご容赦を。
プリントアウトしたものは、期日を指定していただければいつでも投函できる状態です。投函の様子は、弊ブログとツイートにアップする予定です。
追記:(2/27)
投函は3月23日(土)と3月30日(土)の午後1時との旨、承りました!
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