4月まで、メインの仕事がない。
特に深い理由があるわけではないが、仕事に関して具体的なことをブログに書くのは避けてきた。オフラインやログの残らないチャットの類では、しゃべりまくっているのだが。だからここにも書いたっていいんだけどね。
特定の時期に仕事がないのは、例年通りではある。だから何年か前には語学留学したりした。そんなに先のことではない定年を見越して、独自研究なり創作なりに注力しておくべきかとも思った。
しかし今年の特殊事情は、4月になったからといって仕事が戻ってくるとは限らないことだ。スタートが後ろ倒しされる可能性は、少なからずある。
実家経由の収入などがあって即座に生活に困るわけではないが(←めちゃめちゃ恵まれた個人事情ではあると思っている)、それでも今期に限っては、短期間の副業を検討しておくべきかなと考えた。
一番の心配は自分の年齢だが、きょうび副業を求めている高齢者は数知れぬはずだ。ためらう理由にはできない。
というわけで1ヶ月程度の短期バイトがないか、検索をかけてみた。近場でも、何件かのヒットはあった。
最初に応募したのは、引っ越し手伝いだった。時節柄、求人はあるだろうと思ったからだ。
フォームに入力したメールアドレスに、自動受付完了のメールが届いたが、それきりなしのつぶてだった。今はやりの「サイレントお祈り」というやつであろう。流行るなよそんなもん。
だが一度検索をかけると、アドセンスによる広告が求人サイトだらけになった。
拙宅から遠くない場所で、建設現場手伝いの求人が目に留まった。フォームから応募してみると、こちらはその日のうちに返信があった。ありがたい。
先週の後半に面接の予約をとり、指示された履歴書を作成して、身分証明書(ただの運転免許だ)と一緒に持参した。
面接官は40代かひょっとして30代くらいの男性一人だった。いかにもガテン系っぽい強面の容貌だったが、いたって人当たりの柔らかい方だった。最初、社員かと思ったが、どうも社長か代表のようだ。
職歴について、どんなことをやってきたかを尋ねられたので、ざっと説明をした。体を使う系でない仕事ばかりだったことが危惧対象のようだったが、年に二~三度、災害ボランティアに行っていることも説明した。
その後、仕事の内容の説明になった。特殊な技術を必要としない、易しい仕事であることが強調された。
それから装備についての説明があった。長袖のTシャツに汚れてもいい服装、それから安全靴の着用を要請された。ヘルメットは自前でもいいが貸し出しもできるとのことだった。ヘルメットは持っているので、安全靴だけワークマンで買うことにした。
仕事があるかどうか、何時にどこに集合かなどは、前日の夕方に携帯に連絡、賃金は仕事の終了後に現金手渡しで支払い(いわゆる「とっ払い」)である旨の説明もあった。
これって採用ってこと?
翌日、「週明けから来てちょ」という意味の電話があった。ありがたい!
ただし万が一のことがあった場合、労災などちゃんと対応してくれるかが心配ではある。安全第一を心掛けるしかあるまい。
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初日、集合場所は面接があった場所と同じ敷地だった。70代くらいの社員さんに車に乗せてもらい、車で40分ほどの中継基地に向かった。そこで4人のグループに配属され、2tトラックに分乗して現場に移動した。
道中、70代くらいの社員さんからは「キツい仕事だぞ」と何度も脅された。易しい仕事じゃなかったの? そりゃ必要とされるスキルの高低と、肉体的負荷は別物だろうけど。
現場は、店舗の解体だった。初日ということで、店舗内に残ったモノの運び出しと、内装を壊す作業までをやった。
店舗内のモノは、可燃物と不燃物だけを分類し、別々のトラックにどんどん積んでいった。なぜか子どものオモチャが多く混じっていたな。
店の内部がカラに近くなると、内装の石膏ボードをバールで打ち壊して剥がし、何て言うんだろうアレ、産業廃棄物を入れる 1.5m × 1.5m × 1.5m くらいの巨大なバッグに、手作業で移していった。
追記:
b:id:zaihamizunogotoshi さんからブックマークコメントで教えていただきました。
「フレコンバッグ」そう、それです! ありがとうございました!
追記おわり
それから壁や天井に断熱材がびっしりと張ってあったので、これも産廃を入れるバックに詰めていった。断熱材の表面にはアルミ箔が張ってあり、それが経年劣化していて、剥がすと粉雪のようにぶわっ舞うのには往生した。
だが待て、なんなんだこの作業、どっか体が覚えてるぞ?
アレだ! 災害ボランティアで入った被災民家の片づけだ!
ボランティア作業は現場によってまちまちとは言え、水に浸かった家財の運び出しや、やはり水に浸かった断熱材の剥がし取りは、わりとよくある作業で何度か経験がある! 濡れてないだけマシだったとすら言えよう。
何が幸いするか、わかんないものだ。
あと現場の責任者は40代くらいの男性、一緒に仕事をしたのは多分20代と30代の男性一人ずつだったが、みな人当たりの柔らかいタイプの人ばかりだったのが、ありがたかった。
「世の中はどんどん優しくなっていく」というようなことが、たまに言われるが、これもそのサンプル数1の現象形態なのだろうか? つか人当たりのキツいタイプの人間が一人いるだけで、職場の雰囲気は一気に悪くなるものだが。
現場は5:00p.m.頃に終わり、集合場所には6:00p.m.頃に戻ってきた。面接官だった人がいて、この日の日当をとっ払いでくれた。現金ありがたい! あと次の予定を告げられた。やはりこの人が社長か代表のようだ。
いろいろと「これでいいのか知らん?」と思うことがないではないが、こういうときはなんとなくこいつがふさわしい気がしたので、前にも一度貼ったけどまた貼ることにしよう。
現場猫とは (ゲンバネコとは) [単語記事] - ニコニコ大百科 より
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