前回のエントリー の続きです。
送迎は、初日同様ずっと70代くらいの社員さんである。今後しばしば出てくるかも知れないから、仮名で「Pさん」と呼ぼう。
Pさん「俺、ネコ臭くないか?」
私「へ? いえ、ぜんぜん」
Pさん「昨日、別の人を送迎したら『Pさん、臭いですよ』と言われた。寝ている間にマーキングされたらしい」
私「えええっ!?」
Pさん「実はネコを20匹飼っていて、エサ代だけで通算2千万円は使った」
私「えええええっ!??? (((゚Д゚;)))」
休憩時間に聞いたところ、Pさんの多頭飼いは社員の間では有名らしい。「年金満額貰っているにもかかわらず、エサ代が足りなくてここに来ているらしいよ」とのことだった。
ただし奇行があるわけではなく、いたって気のいい爺さんではあるのだが。
2019年度支援キャンペーン:にゃんぱく宣言|ACジャパン 10sec より
ツイッターの私のタイムラインに、こんなリツイートが流れてきた。ブログタイトルにはざっくり「建設現場」と書いてしまったが、「解体現場」と言ったほうがより正確であろう。素人考えだが「建築現場」とか「土木現場」とか、一口に現場と言っても様々なはずだ。
某誌の自筆記事で「原画」「動画」「背景」等々の職種を編集に全て「アニメーター」と書き換えられたこともありました。説明して復帰を求めたところ「読者に分かりにくい。こちらは読者のニーズを把握しているプロだ」と逆ギレされ、大喧嘩の後に撤回させました。その後某誌からの依頼はありません。
— 叶 精二(Seiji Kanoh) (@seijikanoh) 2020年3月11日
2日目と3日目は、場所は違ったがそれぞれコンクリート剥がしの手伝いをやった。パワーショベルでコンクリをぶち割って、ガレキをトラックの台車に乗せるのである。特殊技術も何もないバイトの出番などなさそうな気もするのだが、パワーショベルのメッシュ状になったカゴからすり落ちた小石を手作業で集めるというのが、最も時間をかけた作業だった。
小石と言っても大体はこぶしの半分以下の大きさなのだが、そのくらいのサイズでも車道のアスファルトの上に落とすと、かなり大きく危なそうに見える。
そういう作業を、バイトのみならず大型免許や特殊免許をいくつも持っていそうな社員さんも一緒にやっているところを見ると、おそらく欠くべからざる大事な仕事なのだろう。
時おりガレキに交じって、水道管やビニール管、電線など、あらゆるモノが地中から出てくる。そういったものを手作業で取りのけるのも、やはり大事な仕事である。長物が邪魔をすると、パワーショベルの作業効率は、がくんと下がるものらしい。
他にも「あ、これは人手がいるわ」と思った作業がいくつかあったような気がするが、どんなだったかとっさには思い出せない。
追記:
フレコンバッグの巨大な取っ手を、カゴの裏側についたフックに引っ掛ける、なんて作業もあった。
追記おわり
パワーショベルと言えば、目にしたことのない人はおそらくいないであろうが、現場で間近に見ると、その強力さは目を見張るものがある。パワーショベルが軽々と持ち上げているガレキを、人力で移動するのは並大抵のことではない。
それを操る社員さんたちのスキルもまた、驚くべきものがある。コンクリ床と壁の境目など、寸分たがわず狙ったところにカゴの爪を置くことができる。改めて考えると、なんでそんなことができるのだろう??
それから、社員さんたちはみな大型免許を持っているのだが、前述のガレキを乗せる鉄製の台車に、2t だか4t だかの牽引車をバックで寄せ、ぴたりとフックを引っかけたりする。なんでそんなことができるのだろう??
あまり他人には通じない連想であろうが、年末年始の仕事のない時期に、郵便局で年賀状のアルバイトを何度かやったことがある。郵便局には「区分機」と呼ばれる、1時間当たり何万通という住所を自動的に読み取る装置がある。だが区分機への年賀ハガキの供給と、区分されたハガキの抜き取りは、人手頼りだったことを思い出した。
確か『右向け左!』という古い自衛隊マンガだったと思うが、現代陸戦において主力は重戦車だが、援護の歩兵がいないと無力だというような記述があったとうろ覚えの記憶がある。そういう状況は、我々の住む現代社会のいろんな局面で現出するものかも知れない。
あっちこっちとっ散らかったエントリーになったが、いつも通り主目的は自分用メモです。
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