先月の拙エントリー中でほのめかしたが、ついにスクーター YAMAHA AXIS 90ccを手放した。
中古で買ってさらに10年ほど乗ったが、エンジンは何の問題もなく動いてくれていた。
廃車の直接のきっかけは自賠責保険の更新時期を迎えたことだが、万一事故をおこしたとき自賠責だけではぜんぜん足りなくて、テレビCMで損保がいたれりつくせりしてくれるようなことを言っているのはみんな任意保険である。強制保険は何もしてくれないらしい。
任意保険は車のに「ファミリーバイク特約」というオプションがあるので、それを付けていたのだが、こちらも高い! いちばん上の桁の数字が変わる。
ちょい乗りに便利かなと思って長年保持していたが、ナビがないとけっこう不便でつい車を使ってしまうなど、コスパ的に合わないのだ。
しかしいざ手放すとなると、いかにも惜しくなった。自分語りになるが私が免許を取って最初に乗ったのは原付で、四輪に乗るようになったのはずっと後になってからだった。なんやかんや言って私は二輪が好きなのだと思う。
自賠責の更新は一年分なら財布の中にある一万円札でお釣りがくる額だから、もうちょっとくらい保持してもいいじゃないかという頭の中のもう一人の自分の声を、「事故を起こしたらどうするんだ」というやはり頭の中の別の声で振り切って、ようやっと販売店に廃車の相談の電話を入れた。
事故を起こす可能性というなら車にだってあるが、車は必需品だし万一事故ったら全精力を傾けて対応するしかない。つかその前に事故を起こさないように全力を挙げるべきだが。
販売店に廃車の連絡を入れたところ、「持ってきてください」とすっと話が通じた。
持って行く前に、名残にスマホで写真を何枚も撮った。
またがろうとするときの角度から。とても馴染みのある見え方だけど、案外こういう角度の写真って少なくないですか?(誰に訊く?
オーソドックスな真横からの全景。オーソドックスってどういう意味だったっけ?
AXISという文字が見やすい角度もと思ったが、今見ると光線の角度がイマイチだな。
標識交付証明書。標識というのはナンバープレートのこと。90ccは原付扱いで市町村の管轄になる。
備考欄に印象深いことが書いてあったので、文字起こしをする。改行位置、変更しています。
- この証明書は、これに記載してある車を使用する場合は、常に携帯し、市の徴税吏員の請求があった場合には、呈示してください。
- この交付証明書は、廃車の際返納することになっていますから大切に保存してください。
市の徴税吏員なる者と対面したことはついぞなかったが、廃車のときまでは保存したぞ。
販売店に持って行った。
店員さん「自賠責は…ああ、切れるんですね」
こちらからは何も言わなかったが、あるあるなのだろう。
手数料はかからなかった。こちらがお金を貰えるということも、なかった。
ヘルメットを手に下げて、自宅まで徒歩で帰った。このとき感じた寂寞感が、もっとも強かったも知れない。
そのヘルメットも、もう使わないから処分しなければならない。
右のキャップ型を長く使っていたが、シールドがあったほうがいいと思って左のシールド付を買って、こちらもけっこう長く使った。
右のは災害ボランティアに行ったときに何度か使ったが、冬場はともかく夏場は暑くてたまらなかったから、ワークマンで工事用ヘルメットを買ったのだった。
話がズレた。どちらも市の不燃ごみに出した。
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