🍉しいたげられたしいたけ

NO WAR! 戦争反対!Ceasefire Now! 一刻も早い停戦を!

ウクライナの平和を願うデモ@ヒサヤオオドオリパーク南側

服部・原田編著『ウクライナを知るための65章 エリア・スタディーズ169』(明石書店)  を、時間をかけてやっと読んだ。

早く読めばいいというものではないから、時間をかけたのは別にかまわなかったと思っている。だが一度読んだだけではダメだとも思った。

教科書にちょっと似ていると感じた。段落ごとに話題が違い、一段落すら読み飛ばすことができない。そりゃ小説やエッセイだって、段落を読み飛ばしていいものではないにせよ。

最重要なのは、最終章「V 現代ウクライナの諸問題」だと思った。第46章から第65章までの20章を費やして、1991年末の独立から本書刊行直前の2018年ギリギリまでが記述されている。

2014年に親露派とされるヤヌーコヴィチ大統領政権を倒したユーロマイダン革命、同年のロシアによるクリミア併合、そして東部ドンバス地域における戦闘の激化の頃から、同書に収録しようもなかった今年(2022年)2月のロシア軍によるウクライナ侵攻までは、まさに同時代というか現在進行形というか、地続きというほかの形容を思いつかない。

 

あくまで私見だが、ウクライナとロシア両国の関係が良好に維持される以外に、ウクライナ、ロシア両国民にとっての幸福な状態というものはありえなかったのではないかと感じられた。

いや、頭の中に浮かんだことを文字にしてみると、あたりまえすぎて陳腐のようだが、なんとなくそれが意外に感じられたのだ。

たとえばドンバス地域は重工業地帯として世界的に有名だが、この地域の工業地帯としての隆盛は、ウクライナ・ロシア両国の存在を前提としている。この地域だけを切りとってウクライナとロシアのどちらか一方にくっつけても、それが成立するようには思えない。もしドンバスがウクライナとロシアのどちらかとの関係を失ったとしたら、代替となる国や地域は存在しそうにない。

 

ウクライナへの武力侵攻に関しては、ロシアが悪い。これは疑いがない。一刻も早い停戦を強く願い、強く主張する。

今の段階で、こんなことを言うべきではないかも知れないが、ウクライナにとっての、いや、ロシアにとっても、正念場というべきものは戦争が終わったあとに来るのではないかという予感もする。

1991年のウクライナ独立から本書『ウクライナを知るための65章』に記述のある2018年までの間、ウクライナの政治は親露派と親欧米派の間で振り子のように揺れてきた。今次の戦争がどのように決着するか予想はできないが、戦後のウクライナに親露派の居場所はあるまい。だが経済という観点だけからしても、ロシアとの関係を切り離し、その代替をEUに求めることは、地理的な距離一つとっても大変なことのように思われるからだ。

 

ロシアに関して言えば、ウクライナ政権が親露に傾くと天然ガスの安価な提供など露骨な経済的優遇を与え、親ユーロに傾くとそれらを撤廃するなど、露骨な干渉を繰り返してきたという。

今年2月の軍事侵攻は、業を煮やしたあげく手を上げた、暴力に訴えたというところであろうか。

これは旧ソ連のアフガニスタン侵攻に似ていると感じた。私の知識はほぼ渡辺光一『アフガニスタン―戦乱の現代史』(岩波新書) 一冊に依拠しているが、旧ソ連進攻直前のアフガニスタン政権にも親露派が浸透していて、いわば共依存のような状態にあったようだ。

事態打開にすぐに武力という手段を用いる旧ソ連以来のロシアの体質には強く抗議し総とっかえを求めたいが、一方で日本の政権に親露派が浸透し影響力を発揮しているようにはどう見ても見えず、よって一部の国内タカ派の人々が主張するようなロシアの日本への軍事侵攻は、少なくともウクライナ侵攻や1979年のアフガニスタン侵攻と同じような形ではありえないとも言っておきたい。

日本の政権に浸透し影響力を発揮しているのは…やめとこ。やらないんじゃなく、やるんだったら独立したエントリーを立てて徹底的にやるべきだろう。

 

今回も デモ・抗議開催情報まとめ@WIKI さん経由で…

というのがあるのを知った。同日は直前まで予定があったが、ギリギリ参加できそうだったので参加した。車で移動せざるを得なかったので栄付近のコインパーキングを使ったが、高っけぇなぁ。いやそれは私事だからどうでもいいが。

 

準備中。

 

募金箱とポストカード。

 

勝手に恒例プラカード集。準備中に断って撮らせてもらった。

нет войне!

NO WAR!

戦争反対!

 

スタンディング&スピーチ。デモと銘打っていたが、今回は行進はなし。このあと交流会があったそうだが、私は参加しなかった。


スピーチの内容は今回も Peace For Ukraine @Ukraine_niheiwa さんのツイートに動画が公開されていましたので、ブログカードを貼ります。

twitter.com

追記:

前回の参加記事へのリンクを貼ってなかったので追加する。

www.watto.nagoya

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