季節柄、花の話題が多くなっている。
週一か二週に一度、実家の様子を見に行くたびに、春秋の気候のよい折には身内の無聊を紛らわせるため車で近場に連れ出している。身内は行ったことのないところに行きたがるのだが、いつかはネタ尽きになるにせよ実家と現住所は濃尾平野という日本有数の面積を誇る平野に位置しており、県境の川をまたぐ橋は二本(高速含めて三本)という制約はあるものの道路がおおよそ碁盤目状に走っているせいであろう、未知の場所も経路も探せばまだまだ出てくることに驚く。
未知の道、なんちて。
キーワードをいろいろ変えて花の名所を検索していたら「桜ネックレス」という人目を引く名称がヒットした。ええっ、現住所から実家への経路をちょっと変えれば、その一角をなす「日光川桜づつみ小公園」(以下「小公園」) という場所がほぼ真上ではないか! なんで気づかなかったんだ?
行ってみた。小公園は日光川とその支流である須ヶ谷川のなすデルタに位置しているが、日光川と須ヶ谷川の合流点のすぐ下流に幹線道(県道126号)にかかる橋がある。つまり幹線道にはデルタの頂点にあたる部分が向いていたということか。目につかなかったわけだ。この説明で他人に伝わりますでしょうか?
小公園には、普通車50台くらい停められる無料駐車場があった。ありがたし。
これは駐車場から小公園に入るとっつきに立っていた案内看板。
弊ブログ勝手に恒例、Googleレンズによる文字起こし。改行位置、変更しています。以下同じ。
さくら散策道
贈 平和町商工会
(社)一宮法人会平和支部
日光川左岸堤の桜づつみは、平成2年7月建設省の桜づつみモデル事業として認定され、日本桜の会、大阪造幣局等、関係機関のご協力・ご指導で、30種類約150本を植栽した、全国でも珍しい桜づつみです。
延長1,200メートルにおよぶ須ヶ谷川桜づつみは、農林水産省の水環境整備 事業の採択を受け、釣りや水遊びを楽しむことができるように親水機能を重視した縁道となりました。
また、日光川と須ヶ谷川両桜づつみが交差する地点にある小公園には、京都在住の桜守第16代佐野藤右衛門先生のご指導のもとに日光川左岸から移植された樹齢30年のソメイヨシノ五本が無事活着し元気に育っています。
この案内書きをぐるりと取り囲んでいるのは、サクラの品種名を記したイラストである。
案内看板を背にしたあたりに、咲き残りのカワヅザクラが一本あった。
根元に品種札の立てられた他の木々は、まだみな裸木だった。見ごろはいつだろう?
「大阪造幣局の協力・指導」ということは、ソメイヨシノより少し遅いくらいだろうか?
ときどき見にくりゃいいだけか。
品種札は左「八重匂」、右「紅奈殿」。
「鎌足桜」。
品種札は他にもいっぱい立ってたけど、裸木の時季に撮ってもあまり意味がない。
花の盛りを狙って必ず再訪しよう。
あずまや。見かけるたびに撮ってるな。
小さな池があり、ほとりに花を残した木があった。
日光川の堤防に上った。ここは公園の敷地ではない。堤防沿いにサクラとおぼしき裸木と、花をいっぱいにつけた木があった。
花ごしに見えるのは須ヶ谷川の排水機場。このあたりは海抜ゼロメートル地帯で、ほとんどの小河川は排水機がなければ自力では合流できない。周囲が水浸しになってしまうのだろう。
根元に品種札があった。「大寒桜」。
品種札は裸木の根元にもあった。
手前「突羽根」。奥は左右とも「江戸」。
かなり日が傾いてきたが、須ヶ谷川沿いに平和中央公園(以下「中央公園」)というところまで歩いてみようと思った。
小公園、中央公園、稲沢市平和支所(旧平和町役場)、日光川桜づつみを結んだ不等辺四角形を桜ネックレスと呼んでいるようだったので、その一辺だけでも歩いてみようと思ったのだ。
歩き始めて後悔した。1kmくらいあったのだ。しかも風が強くて寒かったこと!
花が咲いてりゃ苦にならないだろうけど。
中央公園。こちらにも駐車場があったが、小公園のものより小さく20台くらいしか停められないようだった。花の盛りには警備員が出て誘導したりするのだろうか?
上の写真の手前に咲いているボケを接写した。
このあたりに情報量の多い案内書きをはめ込んだ石盤があった。
左上、右上、左下、右下、中央下の順で文字起こししてみた。
左上。「庁舎前水路」の説明である。
平和支所前からの水路沿いに約80本の桜並木が続きます。若草が敷きつめられた農道に咲くタンポポの花と桜の花の中を行くと、日本の農村の原風景を思わせます。
右上、「須ヶ谷川桜づつみ」の説明。
小公園から北へ、須ヶ谷川両岸にそれぞれ1キロにわたって桜並木がつづきます。中心はソメイヨシノ、要所には京都の円山公園の祇園枝垂桜が植えられています。秋にはハギの花も楽しめます。両岸の縁道は遊歩道。ラバーチップによる特殊舗装が 施された、延長2キロの快適なジョギングコースです。この桜づつみのポイントは中央に架けられた桟敷橋。延長30メートル、畳百帖を越える広さで、ここでゆったりお花見の宴を開くことができます。
左下、「日光桜づつみ」。
日光川左岸新平和橋から下流へつづく桜並木。並木内の縁道は遊歩道。オシャレなインターロッキングを踏みしめながら、いろんな品種の桜を楽しめます。宮浦橋のたもとには、三角の小公園があります。芝生のなかに静かなせせらぎ、トイレもあり、お花見の一服に絶好のポイント。夜、ライトアップされた樹齢30年を越えるソメイヨシノの巨木も眺められます。桜は約50種類、約300本。毎年4月いっぱいは鑑賞できます。
インターロッキングって何だ?
右下。「日光川桜づつみ小公園」。
須ヶ谷川桜づつみと、日光川桜づつみが交差する点にある小公園には、日光川河畔から移植されたソメイヨシノの大木や、佐野氏から寄贈いただいた祇園枝垂桜、その他数々の八重桜が立派な花を付け、優しく多くの市民を迎えてくれます。休憩に適した芝生や東屋もあり、お花見にはぴったりのポイントです。
中央下、「桜ネックレス」
「さくらのまち平和」の復活の想いから、昭和61年に主要事業として位置付けられました。豊富な河川環境を利用した桜づつみを形成しようとした構想でした。まさに「桜ネックレス」です。
平和支所前から日光川まで、日光川を須ヶ谷川まで下り、須ヶ谷川両岸を平和中央公園まで桜並木で結んでいます。
総延長2,300mにもおよびます。
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