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【3回目】愛知ボランティアセンターさん主催のボランティアバスに乗って能登半島に行った

ということで、愛知ボランティアセンターさん主催のボランティアバスに乗って能登半島に行ってきた。私が乗るのは2月以来3回目。

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愛知ボラセンさんがボラバスを出すのは9回目にして、能登島野崎町に今のような形式で災害ボランティアを派遣するのは最後とのことだった。

blog.goo.ne.jp

これまでは、立ち入りが認められた被災家屋からの家財の運び出しや清掃をしていたが、そうした要請は一段落ついたとの由。

逆に言うと、立ち入りが認められない家屋は能登島野崎町にも多数存在する。5月頃から私費による撤去が始まるとのことだった。公費撤去は何年後に始まるかわからないそうだ。

上掲ブログカードから今回の作業内容を一部引用。

活動内容といたしましては、田んぼの周りの側溝清掃や、地震により側溝に入った土砂の撤去などを行う予定です。
被災したことにより、各御家庭や地域の復旧作業に追われ、通常3月中に行う田んぼの作付準備が遅れている状態だそうです。

 

能登半島地震での一般ボランティアに関しては、いろいろと思うところはあるが、今回もまた、まずはあったこと、やったことを淡々と述べてゆく。

集合場所の東別院前に停車していたボランティアバス。

 

勝手に恒例、乗らなきゃ撮れない車内の写真。道具を運ぶのを手伝ったら、最初の方に乗ってしまった

 

能登半島では今まさに満開のソメイヨシノが出迎えてくれた。

 

あずまやもあった。3回目にして初めて気づいた(ええっちゅうの>自分

 

遠景はボランティアが拠点としてお借りしている野崎コミュニティセンターである。

花だけではなく、ウグイスの鳴き声もにぎやかだった。あいつら本当に「ホーホケキョ」と鳴くんだな。「ピピピ」という鳴き声も聞こえた。ヒバリかな?

移動先の田んぼでは、それにカエルのカスタネットを高速連打したような鳴き声が加わった。

 

作業現場。今回は田園だから、写真を上げてもプライバシー侵害にはなるまい。それでももしどっかから怒られたら消します。

この写真の左右に、側溝があった。右側の日当たりのいい方は車が通れる道路沿いで、左側は山の陰になっていた。

側溝の上流に溜め池があり、田植えの時期にはそこから導水されるとのことだった。田植え前には集落の住人100人ほどが総出で側溝U字溝の底に溜まった土砂をさらっていたが、今年はそれどころではなかったため農作業に大幅な遅れが出ているとの由。

そういうことか。理解。任せなさい!

 

ボラ参加者50数人が10数人ずつ4グループに分かれて、作業開始。

右側すなわち道路側の側溝は、順調に進んだ。

流水の水面に紗を織ったような定在波が見られる。

そゆえば流体力学の分野はさておき(ぐぐったら論文がヒットした)、文学のジャンルではこういう情景を描写した例があまり思い浮かばないのはなぜだろう? 私が知らないだけ?

ここで一句。用水の水面〔みなも〕紗を織る田植え前。

 

山側、さきの写真の左側に移動した。

甘くなかった。なんだこれは? どこが側溝か、わからないではないか!

 

道具は平スコップが10丁、十能〔じゅんの〕で通じるかな? 小型スコップが何丁か、それに鋤が1丁だけあった。鋤はなぜか誰も手を出さなかったので、私が使わせてもらった。U字港からの土砂の掻き出しには、スコップよりこの形状の方が適していたのではなかろうか。

 

折れた太い木の枝が、側溝を上から塞いでいた箇所。

木の枝は、手で揺すってもビクともしなかった。同行した地元の人によると「あとで伐る」とのことだったので、お任せするしかなかった。

 

3人がかりで転がしてどけた大石。

 

側溝がT字状に分流し、未舗装の道路の下を通って道路と田んぼの間にある小川に注いでいる箇所があった。

 

ところがU字溝が傾いていて、水がこのU字溝からではなくどこかに空いた穴から小川に落ちているではないか!

写真に写っている棒状のものは、先ほどの鋤の柄。どこから水が出ているか確認できないかと、草を抑えながら撮った。あまりよくわからなかった。

これも地元の人に伝えたところ把握済みとのことで、田植えが終わったら道路の土を剥いで修理するとの由。

 

T字状に分流した下流は、土砂や枯れた草や葉が側溝をほとんど塞がんばかりに堆積していて、もっとも作業が難渋した。

溝が見えへんやんけ。

 

だが作業を続けていると、やがて導水した!

この情景は、文学者が表現した実例がある。

思いついた一例として、森鴎外は『寒山拾得』で「水が来た」という簡潔極まりない文章で表現している。

この表現を三島由紀夫は『文章読本』で絶賛していると、高校時代の現代国語の先生から教わった。

後日、三島の文章に当たってみた。鴎外にかこつけて「三流文学者にはこんな表現はできない」と、三島の仮想敵であった大衆小説家を貶す文脈だった。

ちなみに大衆小説家を自任する井上ひさしは『自家製 文章読本』冒頭で先行する『文章読本』をレビューするにあたって三島本を…ふざけて書いてますから真に受けないでください。念のため。

 

T字状分流の下流の作業中に、予定の終了時間になった。

帰りのバスが来た(文学的表現

 

1回目と2回目に参加したときに食した能登豚カツサンドや道の駅カレーが大変美味しかったと書いた。

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残念ながら今回はカツサンドのあっせんはなかった。帰途の「道の駅万葉の里高岡」フードコートで、今回はカツカレーを食した。

 

道の駅高岡には「ドラえもんコーナー」があった。他のコーナーの棚の背後に隠れていたとはいえ、1回目&2回目に来た時には気づかなかった。かなり大きなスペースだったのに。そういえば高岡市は 藤子・F・不二雄 先生の出身地。

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